2020 06.09 tue

オヒアレフアの森の記憶
家族の思い出と共に育つ
ハワイ島発リリコイバター

Liko Is a Bud, Lehua Is a Flower
A Family Business That Blossoms in Hilo
LIKO LEHUA

ローマ字読みで発音も比較的容易なことから、私たち日本人にとっても馴染みやすいハワイ語。もともとは書き文字をもたず、西洋人がハワイを訪れてから音にアルファベットがあてられたといいます。ハワイのメーカーにはハワイ語の名前をつけているブランドも多く、その意味を知ればなるほど、と膝を打つものばかり。今回はハワイ島の「リコレフア」をご紹介します。

味の個性が強ければこそ

リコレフアは、ハワイ島の東「ヒロ」の町に店を構えるフルーツバターのブランドです。フルーツに砂糖、卵、バターなどを加えて煮詰めた濃厚な味わいはおみやげとしても定番。なかでも人気はパッションフルーツを使った「リリコイバター」です。
「味の濃いフルーツが向いているの。パッションフルーツの華やかな酸味と甘みは、卵やバターに負けずにより際立つのよ」 叔母から引き継いだブランドを切り盛りする、オーナーのドーン・カネアリイが教えてくれます。

大きく花咲け、小さなつぼみ

さて、名前のお話。「レフア」というのは、「オヒアレフア」という植物の花のことを指し、ハワイ島の花にも指定されています。対して「オヒア」は樹の部分を意味するのですが、そこにはとてもロマンチックな伝説があって…。と、このお話は過去の記事に譲ります。もとい、「リコ」というのは「若葉」、「つぼみ」などの意味。これを合わせて「リコレフア/Liko Lehua」。「レフアの花のつぼみ」ということになります。
「ここが私たちのスタート、すべての始まり。そんな意味かしら。名付け親は、ブランドを立ち上げた叔母なのよ」
ドーンによると、彼女のおばあちゃんのおばあちゃんがかつて住んでいた家は、オヒアレフアの森に囲まれていたそう。そんな家族の思い出から、叔母さんは「リコレフア」と名付けて1996年にブランドをスタートさせたのです。
いまも製造は、ドーンをはじめとするスタッフによる手づくり。瓶詰めも手作業で、ときにはこどもたちもお手伝いをするのだといいます。ハワイの中でも雨が多く、虹のよく出るヒロの町。その片隅でオハナ(家族)が心を込めて送り出すフルーツバターを、遠く離れた日本の食卓にも加えてみてはいかがでしょうか。

BRAND ブランド紹介

LIKO LEHUA
リコレフア ハワイ島

ハワイ語で「リリコイ」と呼ばれるパッションフルーツに、砂糖、卵、バターなどを加えて煮詰めた「リリコイバター」は、おみやげとしても大人気のハワイ定番の味。リコレフアではこのリリコイバターをはじめ、マンゴー、ココナッツ、グァバなど、南国らしいフレーバーのフルーツバターを製造しています。1996年創業、ハワイ島ヒロのメーカーです。