ハワイ島・ヒロに本拠地を構えるスペシャルティコーヒーのロースタリー、Big Island Coffee Roasters(ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズ)の直営カフェ兼焙煎所では、焙煎している様子を店内から見学することができます。
※ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズについての紹介記事はこちらからどうぞ。
ハワイコーヒー業界のロックスター、ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズとは
Qグレーダーとは
焙煎をするのはキューグレーダー(Qグレーダー)の資格を持つ、リード・ロースターのローラ・ボタノヴァ。キューグレーダーとは、Specialty Coffee Association (スペシャルティコーヒー協会)が定めた基準や手順に則り、Coffee Quality Institute (コーヒー品質協会)が認定するコーヒー鑑定士の国際資格です。生豆を含むコーヒーを客観的に品質評価するための専門技能を証明する資格であり、取得には厳しい条件と試験があります。
また、スペシャルティコーヒーのパッケージに記されていることが多い「Tasting notes(テイスティングノート)」と言われるコーヒーの味を翻訳したり、風味を数値化したりするのもキューグレーダーの腕の見せ所。世界中のコーヒー生産者やロースターと共通の味覚言語もつ、ワインで言うソムリエ的な役割も持ち合わせているのです。また、キューグレーダーは更新試験があるため、資格を維持するのも難しいと言われています。

ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズでは、共同創業者であるケリー・スチュワートと、ローラがキューグレーダーの資格保持者です。キューグレーダーが専門的なテイスティングの手法である「カッピング」をして焙煎具合を判定するからこそ、絶品コーヒーが出来上がるのです。
「焙煎のプロセスは複雑かつ精巧な『芸術の形』であると考えています。焙煎中のほんのわずかな変化が風味、香り、口当たり、酸味等飲んだ人の体験に大きな影響を与えるの。ハワイアンコーヒーは、細心の注意を払って大切に育てられているからこそ、私たちもじっくり時間をかけて、実験、カッピングを行い、コーヒー豆が一番輝くような焙煎プロファイルを生み出していきます。そして一度作り上げられた焙煎プロファイルは、きちんと追跡、測定をしていくのよ」とケリー。
少量を焙煎してフレッシュさをキープ!
焙煎をする日は毎週ほぼ決まっていて、週の半分は1日中行われています。「機械を動かしたら、ほぼ連続で1日20回くらい焙煎をしています」とローラ。アメリカが誇るサンフランシスカン製の大型焙煎機の近くには、ジュート(黄麻)袋に入ったグリーンコーヒーが保管され、ローラが袋からグリーンコーヒーを取り出して、手際よく作業を行います。

マシーンが作動し始めると、コンピューターのグラフ上で温度や焙煎プロファイルを確認しながら、機械にある小窓を数回開けてコーヒー豆の色や匂いを確認していきます。「豆の端が焦げていないかも注意深く確認するのよ」と最大限集中して焙煎を続けるローラ。機械自体は最大75パウンド(約34キログラム)まで焙煎できるものの、この日の一回の焙煎は20パウンド(約9キログラム)のみ。
また、焙煎所では袋詰めまでも手作業で行い、徹底してクオリティーを管理しています。
フレッシュさやクオリティーを最大限に保つために、少量ずつを丁寧に焙煎するのがビッグアイランド・コーヒー・ロースターズのスタイル。一度に大量に焙煎して保管すれば、効率は良いかもしれません。でも、鮮度が落ちコーヒーの本来の風味が失われてしまうのです。ハワイの農家が大切に育てたコーヒー豆だからこそ、焙煎のスケジュールにもこだわる。それが、ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズのモットーなのです。
※ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズの始まりについてはこちらから。
マニフェステーションで引き寄せたハワイ島コーヒー農園との運命の出会い-前編





