2020 12.22 tue

コーヒー焙煎士
アルフレッドの
アフリカ物語 ~前編

Meant to Be There!
Alfred’s Africa Story #01
ALFRED’S COFFEE

「最初からわかってたんだ。僕はアフリカにかかわることになるって」
ハワイで知る人ぞ知る名コーヒー焙煎士アルフレッド・コッシーナ(写真上左)。彼がゆっくりと話し始めたのは、南洋の楽園からは遠く離れた地での壮大なストーリーでした。

寝ても覚めても

タンザニア、ケニアなど、世界的に知られるコーヒー産地を擁するアフリカ。しかしアルフレッドがアフリカとのつながりをもったのは、ビジネスがきっかけではありません。
「あるときなぜか、アフリカのことばかりが思い浮かぶようになったんだ。何をしてても、頭の中はアフリカ、アフリカ、アフリカ…。そんなときに日曜日に教会のミサに行くと、その日は特別ゲストが来てスピーチをしていた。アフリカの人だったんだ」
その男性はアフリカで孤児支援の活動をしていて、現地で児童養護施設の設立を手助けしてくれる人を探しているといいます。
「もう、頭の上に大きな光が灯ったような感じで、考えるより先に立ちあがっていたよ。僕に手伝わせてください!ってね」
びっくりしたのは隣に座っていた妻のマーシャ(写真上右)。
「あなた正気!?って(笑)。でも結局は理解してくれて、ふたりで初めてのアフリカに向かったんだ。2005年のことだよ」

探し物はなんですか

これまでに5、6回はアフリカに渡ったというアルフレッド。すぐに食糧となる野菜の栽培のサポートのほか、コーヒー栽培や焙煎の指導を続けてきました。支援してきた孤児の人数はトータルでじつに200人以上。彼をアフリカに導いた最初のきっかけも運命的なものでしたが、現地に渡ってからも不思議なできごとは続きました。
「ほかのどんな作物でもそうだけど、その土地の気候と土壌に合ったものでないとうまく育たない。そのとき活動をしていたスワジランドの畑に馴染むのは特定の3品種だけだと、ターゲットを絞っていたんだ」
アルフレッドがジンバブエからスワジランドへ向かっている最中、運転手が突然「ちょっと寄り道していこう」と言い出したといいます。
「そうしたら、そこはコーヒーの加工所だった。君は何か探しているのかい、と聞かれたので、その3品種の種だと答えたよ。内心まったく期待せずにね」
するとなんと、その3種類だけ、ほかの品種はひとつもなくその3種類だけがあったのだといいます。ありったけの種を譲ってもらってスワジランドへと急いだアルフレッド。次回に続きます。

BRAND ブランド紹介

ALFRED’S COFFEE
アルフレッズコーヒー オアフ島

ハワイの有名ホテル・レストラン100社以上にオリジナル焙煎のコーヒー豆を提供しているロースター、アルフレッド・コッシーナ。1983年からコーヒーの世界に携わり、いまやハワイのコーヒー業界になくてはならない人となりました。ガイドブックにはまず載らない、知る人ぞ知るコーヒー職人である彼の日本限定オリジナルブランド。