2019 10.01 tue

カウアイクッキー創業者
メーベル・ハシサカ
ウクレレ片手に語る人生

Mabel Hashisaka, Founder of Kauai Kookie
Talk Story about How She Started the Business
KAUAI KOOKIE

かつて多くの日本人がハワイに移住したことは知られていますが、その第一陣が海を渡ったのはおよそ150年も前のお話。最近では、4世、5世、6世なんて方に出会うことも多く、長年にわたり紡がれてきたその歴史を心底感じます。

カウアイクッキー、ここから始まる

メーベル・ハシサカは、日系2世。1904年に移住したフクタロウと、彼と結婚するためにまだ見ぬハワイを目指したヒサとの間に、5人目の子どもとしてカウアイ島で生まれました。1965年の創業以来50年以上続く島の人気ブランド、「カウアイクッキー」の創業者です。御年91歳の彼女にお目にかかることが叶ったのは、2019年9月に福島県いわき市で開催された「いわきカウアイオハナフラフェスティバル」。2016年に国際姉妹都市提携を果たした2都市の友好イベントとして開かれたものです。

ウクレレからハワイの風

「アンが、一緒に来てって、言いました」
さも現社長である娘のアンに頼まれてしょうがなく今回来た、というような口ぶりですが、実際は5年ぶりの来日をとても楽しんでいるよう。脇には愛用のウクレレ。ふとメーベルがつま弾くと、アンやほかにも同行しているカウアイの人々が自然と歌い始め、訪れたいわきの方々も笑顔で足を止めています。

伝説のお父さんのお店

「お父さんは、島で、お店を始めました。まだ、車は少ない。歩いて買い物をするから、島に8つ、たくさんお店つくりました」
かつて両親が話していた懐かしい日本語を思い出しつつ、家族のビジネスについてゆっくりと話してくれます。このフクタロウ父さんの始めた雑貨店、島で初めて現金取引を始めたお店で、ものすごいパイオニアなのですが…そのお話はこちらから。

お気に入りはナッツ入り

雑貨店から、なんでクッキー屋さんを始めたの? 素朴な疑問をぶつけてみました。
「野菜とか、いろいろ、売っていました。残ったら、料理、弁当にして売る。それで、デザートも出そうと。何か甘いものを。それで、クッキーを、焼きました」
そのクッキーが評判を呼び、現在のブランドにまで育ったのだといいます。一番お気に入りのクッキーはなんですか、と聞くと、「マカダミアナッツが入っているのがいいね」と、満面の笑顔を見せてくれました。
堅実な日本のおばあちゃんと、穏やかなハワイらしいキャラクターを掛け合わせたようなチャーミングなメーベル。彼女のアロハが詰まったクッキー、ぜひ一度味わってみてください。

BRAND ブランド紹介

KAUAI KOOKIE
カウアイクッキー カウアイ島

1965年に日系2世のメーベル・ハシサカが創業した老舗クッキーブランド。始めは家族の経営する食料品店でお客さんのために焼き始めたというクッキーでしたが、いまやハワイを代表する人気ブランドに。ドレッシングのラインナップも立ち上げ、20年以上にわたりそのトロピカルなフレーバーを届けています。現在はメーベルの娘、ルースとアンが運営。