2019 08.23 fri

マノアチョコレート
オーナー・ディラン
インタビュー~後編

Dylan Butterbaugh, the Founder
This Is How He Started Manoa Chocolate #02
MANOA CHOCOLATE

「なぜだか僕にもわからない。でもちょうど2010年頃の同時期に、『よし!クラフトチョコレートだ!』って思った人が世界中にたくさんいたんだよね」
前回から引き続きお届けしている、「マノアチョコレート」のオーナー、ディラン・バターボーのインタビュー。彼は創業当時を振り返ってそう話します。いまでは市民権を得た「ビーントゥバー(原料の豆から厳選してチョコレートバーにまで作り上げる製法)」という言葉も、このトレンドに乗って徐々に聞かれるようになってきました。
「とにかく、ほかの工房がWEB上にアップしている動画を見まくって勉強した。偶然にも、急激に成長しつつあったこの業界に身を置いたのはラッキーだったね」

人気レストランのお客さんにも…

2019年に移転する前は、いまの場所のすぐ隣の「カイルア・スクエア」というモールの2階に店を構えていたマノアチョコレート。1階には、エッグベネディクトで有名なレストラン「シナモンズ」があります。
「シナモンズのお客さんに、『やあ、僕チョコレートつくってるんだけど食べてみない?』って話しかけたりして、それで何枚か売る。地道にそんなこともしていたよ」
当初の従業員はディランひとりで、別の仕事をしていた奥様のタミーが週末になると手伝う、そんな時期がしばらく続きました。

ホールフーズがきっかけで

「卸の最初の取引先を見つけるのに10カ月かかった。それが『ホールフーズ』だよ」
ホールフーズは、オーガニックや自然食品にも力を入れている、比較的高品質な商品を取り扱うアメリカのスーパーマーケット。ハワイでは、地元産食品、地元企業をサポートする取り組みも多くおこなわれています。
「ホールフーズが決まると、徐々にビジネスが拡大していったんだ」

「小商いが素敵」は幻想

いま一番の夢はなに? そう聞くと、「夢、じゃなくて、『ゴール』ね」と、ウィンクしながら話し始めました。
「僕はこの工場を、ひとつの街ってくらいに大きくしたいんだ。みんな、小さなビジネスはすばらしい、っていうロマンティシズムにひたりがちだけど、規模があるということは自分たちがやりたいことを実現できるだけの力がある、ということ。ハワイの各島にたくさんのカカオツリーを植えるとか、もっと高品質なチョコレートを作り出す、とかね」
煮えたぎる情熱と冷静な分析力。そんなディラン率いるマノアチョコレートの未来には、わくわくしか感じません。

この商品にまつわる出来事

BRAND ブランド紹介

MANOA CHOCOLATE
マノアチョコレート オアフ島

オアフ島カイルアにあるビーントゥバーのチョコレートメーカー。ハワイをはじめ世界中から集めた良質なカカオを使い、豆からバーになるまで一つひとつ丁寧につくり上げています。原料となるカカオ豆は、すべて農園からサンプルを取り寄せて味を確かめてから購入。それぞれの豆の個性に合わせて焙煎を調整するというこだわりようです。