花などでつくるハワイの首飾り、レイ。これをお菓子でつくった「キャンディレイ」は、現地の卒業式で贈られる定番のギフトなんです。
「いや~、もう2月も終わりかぁ。3月、4月は、出会いと別れの季節だよねぇ…」
元ハワイアンレストランのシェフ・ボビー青木さん、今日はなんだかセンチメンタルな雰囲気です。新年度に、何かせつない思い出でもあるんですか?
「なななな、ないよ! おおおお、思い出なんて…。でもさ…あれ、知ってる…? ハワイの卒業式といえば、みんな『キャンディレイ』でお祝いするんだよ」
…あやしい。明らかに何かをごまかしましたね、ボビーさん。まあ、それは今度タロ焼酎でも飲みながらゆっくり聞くことにして、なんですか? 「キャンディレイ」って?
「感謝」や「祝福」を表現
「まず、ふつうの『レイ』は知ってるよね?」
もちろんです。ハワイの空港や、レストランなんかで首にかけてくれる、お花をつなげてつくった首飾りですよね。
「そう。でもこれって別に旅行者のためだけのものではなくて、ハワイでは昔から『感謝』や『祝福』などの気持ちを表現するために、相手にレイを送る文化があるんだ。フラを神様に奉納する場面など、神聖な儀式で使われたりもするんだよ」
たしかに。フラダンサーがレイをつけている場面は、よく見るような気がします。
「ちなみに5月1日は、ハワイでは『レイデイ』として、レイ文化を祝う日にもなっているよ。毎年この日は、カピオラニ公園でイベントも開催されるんだ」
子どもたちには、“花より団子”!
それで、本題。「キャンディレイ」って、一体何なんですか?
「ああ、失礼。すっかり話が横道にそれちゃったね。レイは基本的に、相手のことを思って相手の好きな素材で心を込めてつくるものなんだけど、『子どもたちが喜びそうなもの』ってことで、花じゃなくてお菓子をつなげてつくったレイが『キャンディレイ』なんだ」
おお、つまりは「花より団子」ってことですね!
「まさにそう。写真のものは、マノアチョコレートのミニサイズでつくってみたよ。ハワイらしいパッケージで、良い雰囲気でしょ。ほかにもクッキーとか、ドリップバッグのコーヒーなんかをつなげてもかわいい。ハワイアンソルトとかの調味料でもいいかもね。袋やリボンに凝っても楽しい。決まりはないので、相手の好きなものでつくってみたらどうかな? これ、日本の卒業式や入学式でも、絶対はやると思います!」
私もそう思います!