私は以前から、Howzit Brewing(ハウズィット・ブルーリング)がハワイのビールコミュニティの中にごく自然に居場所を見つけたことに好感を持っていた。
定番の人気銘柄に落ち着きがちなローカルのビールシーンにあって、比較的新しい存在であるHowzit Brewingは、新しい発見ができる場所として静かに存在感を高めてきた。タップリストは頻繁に入れ替わり、新しい原料が登場し、さまざまなスタイルのビールがラインナップを巡っていく。訪れるたびに、前回とは少し違う体験がある。
ホームベースは懐かしさがまだ残るカカアコ地区
そして、それと同じくらい重要なのが空間そのものだ。
Howzit Brewingがあるカカアコは、今も急速に変化を続けているホノルルの一角だ。近年はコンドミニアムの建設が進み、かつての工業地区としての風景は少しずつ姿を変えている。その中で、このブルワリーには以前のカカアコとのつながりを感じる。半屋外のタップルームには貿易風が吹き抜け、仕込みの日には煮沸中のモルトの香りがバーエリアまで漂ってくる。気取らず、居心地がよく、そして紛れもなくローカルな場所だ。

この場所で営業できる時間も、決して無限ではないかもしれない。しかし、創業者のジャスティン・ハイキネンは、変化そのものをあまり気にするタイプには見えない。
実際に彼と会うまでは、ビール造りについて話を聞く、ごく普通のインタビューになると思っていた。ところがジャスティンの温かく親しみやすい人柄のおかげで、そんな空気はすぐに消えてしまった。話はまるで昔からの友人と何杯か飲みながら語り合うような雰囲気になっていった。それでも数分も経たないうちに、話題はハワイ、彼がかつて暮らしていたポートランド、ホスピタリティ、ビジネス、旅、そして人生の転機や、自分でも予想しなかった場所へ導いてくれる選択の話へと広がっていった。
ジャスティンによれば、Howzit Brewingの始まりはブルワリーを立ち上げるずっと前にさかのぼる。
Howzit Brewingの誕生秘話
ハワイで生まれた彼は、その後長い年月をアメリカ本土で過ごし、事業開発やビジネス交渉、オンライン広告の分野でキャリアを築いてきた。その一方で、何十年にもわたってホームブルーイングを続けていた。友人の中には実際にブルワリーを立ち上げた人も多く、その考えはずっと頭の片隅に残っていたという。
やがて、多くの人が経験するような時期が訪れる。仕事は順調だった。成功もしていた。しかし、以前ほど心を動かされなくなっていた。
「単純に飽きたんだよね」そう笑いながら彼は話してくれた。「もう思い切って、何か新しいことをやろうって」
ジャスティンにとって、その「新しいこと」はハワイへ戻り、自分自身のブルワリーを立ち上げることだった。本人も「ブルワリーは、ハワイに戻るための口実みたいなものだった」と振り返る。
島を訪れるたびに、本土、特に西海岸で飲み慣れていたようなビールが恋しくなった。当時のハワイでは、そうしたビールの多くがまだ手に入らなかった。だったら、自分で作ればいい。そんなシンプルな発想が、やがてHowzit Brewingになった。
今ではHowzit Brewingはカカアコの風景の一部になっている。しかし、その原動力は驚くほどシンプルなままだ。根底にあったのは、自分自身のものを作りたいという思いだった。そしてそれを、自分がずっと帰りたいと思っていた場所で実現したかったのである。(7月7日の続編へ続く)
By Solario (アーティスト、シセロン資格保持者)
※この連載のコントリビューターであり、アーティストでビールのソムリエ・シセロン(Cicerone)の資格保持者でもあるSolarioについては、こちらからどうぞ。
ビールソムリエ・シセロン有資格者多才なソラリオのアートがおもしろい





