2021 03.16 tue

驚くべき歴史!
フレーバーコーヒーに
隠された秘密

What a History!
The Secret of Flavored Coffee
ALFRED’S COFFEE

「最初にコーヒーにフレーバーが加えられたのは、ランクの低い豆の味をごまかすためだったんだ」
オアフ島でコーヒーロースターとして活躍するアルフレッド・コッシーナの言葉は、ちょっと衝撃的でした。いまでは缶コーヒーに使われることも多い安価なロブスタ種などの豆に、バニラやヘーゼルナッツの香りをプラス。これをいわゆる「フレーバーコーヒー」として売り出すのではなく、あくまで一般的なレギュラーコーヒーとして販売していたといいます。
「とがった苦味を覆い隠すために甘いフレーバーを用いた、そんな具合だよ」
いまでもバニラやヘーゼルナッツがフレーバー業界で幅を利かせているのは、こういったヒストリーも関係しているのだとアルフレッドは言います。

起源はソーダシロップ

そもそもフレーバー、シロップの文化はヨーロッパが起源。大手メーカーTORANI(トラニ)は、実に1920年の創業です。このシロップを炭酸水で割って楽しむ。これがフレーバーコーヒーが登場するだいぶ以前からのフレーバーの楽しみ方だったといいます。ハワイでフレーバーコーヒーが製造されるようになったのは70年代。アルフレッドは83年、それまで製造を手掛けていたメーカーを買い取る形で、フレーバーコーヒーづくりを始めました。
「知識がなかったからね、最初はフレーバーメーカーに通って教えてもらったものだよ」
当時を振り返るように、アルフレッドは静かにそう話します。

良い素材があってこそ

アルフレッドのフレーバーコーヒーは、ほかのどんなメーカーのものとも異なります。攻撃的な強いフレーバーではなくほのかに香り、そしてきちんとコーヒーの旨みも感じます。
「うちではジャンクな豆は一切使わないよ。多少コストはかさむけど、そのほうが絶対においしい。だったらおいしいほうを選ぶよね。中米の豆を中心に、そのフレーバーに合うものをしっかりとブレンドしているよ」
その起源、くず豆の弱点をごまかすため、というスタンスとはまるで違います。豆自体の焙煎にも気を配り、浅煎りから中煎りで仕上げるとのこと。
「深煎りにすると豆の味が強くなってしまうから、フレーバーとうまくマッチしないんだ」
焙煎士としての技術と、長年の経験で培ったフレーバーを操るスキル。このふたつがあるからこそ、アルフレッドのフレーバーコーヒーは唯一無二なのです。

BRAND ブランド紹介

ALFRED’S COFFEE
アルフレッズコーヒー オアフ島

ハワイの有名ホテル・レストラン100社以上にオリジナル焙煎のコーヒー豆を提供しているロースター、アルフレッド・コッシーナ。1983年からコーヒーの世界に携わり、いまやハワイのコーヒー業界になくてはならない人となりました。ガイドブックにはまず載らない、知る人ぞ知るコーヒー職人である彼の日本限定オリジナルブランド。