前回に引き続き、オアフ島カイルアのマノアチョコレートで、チョコレートテイスティングに挑戦中です。まるでワインのテイスティングのように、豊富な語彙で味わいを表現していくオーナー夫人タミー。私だって!と、日本人訪問チームも鼻息が荒くなります。現在すべてシングルオリジン、カカオ70%のチョコレートを試食中です。
おつまみチョコレート
「さっきのふたつはハワイの豆だったけど、ここからは世界の豆。まずはエクアドルの単一農園、しかもナシオナルっていう単一品種だけを使ったチョコレートです」
口に入れると、とってもクリーミー!
「うん、ヘーゼルナッツっぽさを感じるわね」
タミーの言葉は具体的です。
「うちのチョコレートは、チーズと一緒におつまみとして出せるようなお酒にも合うチョコレート。パッケージの中にはどんなワインやビールに合うか書いているのよ」
このエクアドルの70%、タミーはカベルネやマルベックなどの赤ワイン、そしてウイスキーと合わせるのがお好みだそう。想像しただけできもちよく酔えそうです。
ベリーに隠れるスパイスたち
「世界旅行を続けましょう。コレハタンザニアデス。ワタシノオキニイリ」
タミーが勉強中のかわいらしい日本語で説明してくれます。
ちょっとベリーっぽさを感じるかも…? 恐る恐る感じたことを口にしてみると、
「Very Good! ラズベリーとかクランベリー、ドライチェリー、みたいなニュアンスね」
そしてほのかにクローブなんかのスパイスっぽさもあるタンザニア。ソービニヨンブランなどの白ワイン、スペインのテンプラニーリョなんかだ合うそうです。
上級者は、味の変化を追う
最後はドミニカ。フルーティさのなかに、こちらもスパイシーな味わいが。…ナツメグ?
「すばらしい!だいぶチョコレートテイスティングに慣れてきたわね」
タミーにほめられてちょっとにんまり。
「さっきのタンザニアはフルーティさがあとから追いかけてくる感じだけど、これは最初からフルーティ。で、フィニッシュはちょっとバターっぽさとか、スパイシーさを感じるわね」
テイスティングの最初に教えてもらった、スタート、ミドル、フィニッシュでの味の変化の表現。私たちにはまだまだ修行が必要なようです。
しかし、チョコレートを産地ごとにこんなふうに味わったのは初めて。同じカカオ70%で残りはきび砂糖のみ、という同じ原料にもかかわらずここまで味が異なるのかと驚きます。チョコレートテイスティング、これからぐっときそうな予感です。