2020 01.10 fri

山奥から、海底から
ハワイの神聖なる
赤い塩

Sacred Hawaiian Red Salt
Red Alaea Is Truely Magic
FOR J’s HAWAII

この記事の投稿日の翌日、1月11日は「塩の日」だそうです。由来は、「敵に塩を送る」という言葉でも知られる戦国時代のある出来事。
永禄10年(1567年)、武田信玄は今川氏との同盟に反して東海方面へ進出しようと考えました。これに腹を立てた今川氏が北条氏とともに、武田側の領地に塩が入らないように画策。そんなとき、武田の領民が困っていることを知った上杉謙信が、武田側とライバル関係にあるにもかかわらず塩を送ったのだとか。この塩が武田側に到着したのが1月11日といわれています。上杉、いい人。

ハワイの宝、赤い塩

前段が長くなりました。この「塩の日」にちなんで、今日はハワイのユニークなお塩の話をご紹介したいと思います。
「レッドアラエアソルト」と呼ばれる赤い塩、ハワイでご覧になったことはあるでしょうか? ハワイの文化の中でとても重要な意味をもつお塩で、製造方法も非常に興味深いものがあります。

山の奥か、海の底か

「レッドアラエアソルト」は、簡単に言うと「アラエアクレイ(写真)」と呼ばれる赤い粘土成分とお塩をブレンドしたもの。豊富に含まれる鉄分から赤い色をしています。
「アラエアは山深くにある洞窟の中や、海の中の鉱脈まで掘り進めて収穫するの。代々この仕事をしてきた家族しかありかを知らないと言われているわ」
オアフ島でフレーバーソルトブランド「フォージェイズハワイ」を手がける、ジャニス・タンガがそう教えてくれます。収穫の際には、自然に感謝して代わりに植物など、何かお供え物を置いてくるのだそうです。

お料理だけじゃないんです

伝統的には、パウダー状にしたアラエアを塩田で塩と混ぜ、レッドアラエアソルトをつくっていたといいます。衛生的な観点もあり、近年では粉末加工したアラエアを高温処理。それを大きなミキサーで混ぜ合わせます。お料理に使えばミネラル豊富で深みのある味わいに仕上がるほか、お風呂に入れる、水と混ぜてペースト状にして傷口に塗り込む、蒸気にして吸引するなど、伝統的な民間療法で重宝されてきました。アラエアが毒素を吸着して排出するという考え方があるためです。
「昔は貴族しか使うことが許されていない、特別なお塩だったの」
ハワイアンの儀式などでのお清めや浄化にも使われてきたというレッドアラエアソルト。まだ日本に輸入されていないので、現地で見かけたらぜひ手に取ってみてください。

BRAND ブランド紹介

FOR J’s HAWAII
フォージェイズハワイ オアフ島

ブランド創設者のジャニス・タンガはお料理上手。「ジャニスの料理をパッケージ化してほしい」という、家族や友人たちの声から誕生したブランドです。ハワイアンチリペッパー、マウイオニオンなど、ハワイならではの食材を使ったグルメシーソルトは、トップシェフにもファン多数。お刺身やねぎと和えれば、簡単に本場の味のポケが楽しめます。