Aloha! 本日bowlの投稿記事が100本目を数えることとなりました! いつも読んでいただいている方も、今日初めてという方もありがとうございます。
大地の中で蒸し料理
さて、めでたいといえば、ハワイでは誕生日や結婚式など、おめでたいときに食べる伝統的なお料理があります。その名は「カルアピッグ」。「カルアポーク」と呼ばれることもあります。これ、簡単に言うと「豚の蒸し焼き」「豚の燻製」のようなものなのですが、ハワイを含む他の多くのポリネシアの国々で見られる、地中に掘った窯のなかで加熱するという独特の方法で料理されます。
バナナやティーリーフの葉で
まず地面に穴を掘り、その中に薪や炭を入れます。そのうえに「ラバロック」と呼ばれる溶岩石を敷き詰め、火をつけて石を高温まで加熱。十分にあたたまったらその上に豚一匹をのせ、バナナやティーリーフの葉で蓋をします。伝統的にはこの上に砂を載せて気密性を上げますが、砂が豚に触れてしまうのを避けるため、最近では濡らした麻袋などを間に敷き詰めることもあります。
キャベツと相性抜群!
数時間地中でゆっくりと調理された豚は、とってもやわらか。これを繊維に沿って割いて味付けをし、蒸したタロイモをすりつぶして発酵させた「ポイ」や、ごはんと一緒にいただくのが一般的です。現在ではなかなか実際に地中の窯で調理することは難しいですが、家庭のオーブンを使ってその味を再現する人もいます。日々のおかずとしては、野菜と一緒に炒めることも。豚の塩気と旨みが野菜の甘みとあいまって最高のコンビネーションです。特にキャベツと炒めた「カルアキャベジ」は、プレートランチのおかずとしても人気(写真)。バーベキューソースをかけて、濃いめの味付けにするのもおすすめです。
本当の「ルアウ」とは?
ハワイで観光客に人気の「ルアウ」と呼ばれるフラなどのエンターテイメント付きのディナーがありますが、ここでもカルアピッグは定番メニューです。ちなみに「ルアウ」というのは、ハワイ語で「宴」。決してディナーショーを指すものではありませんでした。家族や友人、近所の人と集まるシンプルな宴会、そして人々の輪の中にあるカルアピッグ――。そんな情景を思い浮かべてみるのもまた一興です。