2019 06.18 tue

NY時代はモヒカン頭!
シェフ・アンソニーの
華麗な経歴

Worked at a Vegan Restaurant?
How Anthony Started His Career in NYC
MAUI PRESERVED

「そう、このモヒカン野郎は僕(笑)。26歳のころかな」
マウイ島で現地の素材を使った、ジャムやシロップ、ソースなどの加工品を生み出す「マウイプリザーブド」。そのオーナーシェフであるアンソニー・ラブアカイザーは少し恥ずかしそうにそう話します。当時ニューヨークで人気だったビーガンレストランで働いていた彼。そのレストランが出版したという本の1ページが冒頭の写真です。

キッチン35人の大所帯

お母さんの仕事の都合で、アメリカ中を転々としながら育ったというアンソニー。生まれはテキサス、コネチカットに住んだこともあったり、高校時代はペンシルバニア。家族はもともとロングアイランド出身だったということもあり、アンソニーが社会人になった地はニューヨークでした。
「料理業界に入りたくて、調理学校に行きながら精肉店でアルバイトしたり、地中海料理のレストランで働いたこともあったなぁ」
そしてたどりついたのが、例のモヒカン写真のビーガンレストランだったのです。最初はパートで働き始めたアンソニー。キッチンだけで35人、スタッフ全員で100名にもなる規模のこのレストランで、最終的にはスーシェフにまで上り詰めたといいます。

毎日が実験室

「ここはローフード(生食)中心のレストランで、モラキュラーガストロノミーという分子料理学の手法も使っていた。いま思えばすごく勉強になったよ」
食材はほとんどが生の野菜。脱水機を使って素材のテキスチャーを際立たせるなど、ほかにはない手法で個性をだすユニークな調理法が多く採用されていたといいます。
「毎日が理科の実験みたいだった。ラビオリを作るのにココナッツの果肉を使ったり、中の具材はマカダミアナッツとマッシュルームだったり。自分がベジタリアンなわけではないんだけど、こういうテクニックを学ぶのは本当におもしろかった」
グラマシーパーク近く、ゆったりと座ってお酒とともにビーガンフードを楽しむという優雅なコンセプトのこの店。残念ながらいまはもうないそうですが、「妻と出会ったのもここなんだ」。アンソニーはまたちょっと照れくさそうに笑います。そんなふたりがハネムーンで訪れたマウイにひと目ぼれし、帰りの飛行機ではもう移住を決めていたというんだから人生わかりません。


BRAND ブランド紹介

MAUI PRESERVED
マウイプリザーブド マウイ島

ニューヨークでシェフとして活躍していたアンソニー・ラブアカイザーは、旅行でマウイ島を訪れ惚れ込み、半年後には移住。彼がマウイ島の食材をメインに使用して開発したブランドが「マウイプリザーブド」です。マウイ産の素材を生かした商品が評判で、ハワイの有名ホテルや、ホールフーズをはじめ多くの食料品店でも取り扱われています。