あっさりしたスープに、卵ちぢれ麺。ハワイのローカルフードの中でも、特に日本人好みのメニューが「サイミン」です。専門店だけでなく、ファミリーレストランやファーストフードでも食べられることからも、いかにハワイで愛されているかがよくわかります。
サイミン = 細麺?
「サイミン」というその名前、スーパーなどで販売されているサイミン用の袋麺には「細麺」という漢字が当てられていることも。これは字が示す通り「細い麺」がネーミングの由来だという話も聞きますが、そのルーツには諸説あるのが事実です。
というのも、ハワイは移民の地。19世後半以降、さとうきびやパイナップルのプランテーションでの働くために、日本、中国、韓国、フィリピン、ポルトガルなど、じつにさまざまな国から移民がやってきました。そんな彼らの文化が混ざり合い、現地で調達できる材料を使って生まれたメニューのひとつが、今回ご紹介しているサイミンといえるでしょう。
なると、チャーシュー、スパムにBBQ
たとえば、多くのサイミンには「なると」がのっているので、間違いなく「日本」を感じます。しかし、具材としてはほかにも中華のチャーシューもよく見かけますし、ハワイ料理に欠かせないスパム、中にはワイルドなバーベキューのひと串がどんぶりをまたいでのっている、なんてこともあるのです。
このサイミン、ロコでもスープから手づくりするという人は少ないですが、今回はあえて挑戦してみましょう。具材を入れて、2時間煮込むレシピは中国料理でよく見る手法。現地で手に入りやすい「乾燥小えび」を使うことで、独特の味わいに仕上がります。
(材料) ※つくりやすい量
・ 水 2.5ℓ
・ 昆布 約20g
・ 干ししいたけ 6~8個
・ 乾燥小えび 130g
・ しょうが 1片
・ コナディープシーソルト 大さじ1
(つくり方)
1.鍋に水、昆布、干ししいたけを入れる
2.フライパンに乾燥小えびを入れ、中火で約3分程度えびの香りがたつまで煎ったら、1に加えて1時間おく
3.2を強火にかけ、沸騰したら昆布を取り出す
4.弱火にし、蓋をして約2時間煮る
5.4を漉し、コナディープシーソルトを加える
絶品スープができあがったら、次はいよいよサイミンの仕上げ。次回に続きます。