2022 03.29 tue

1905年創業マウイ初の
ワイナリーを復活させよ
カウパカルア物語その1

Revive the Maui’s Oldest Winery!
Story of Kaupakalua #01
KAUPAKALUA WINE&LIQUOR

マウイ島の北部、標高250mほどの高原地帯に、カウパカルアという場所があります。ハワイ語で「強い風の地」、「豊富な雨の地」というふたつの意味をもつこの場所。その名の通り恵まれた降水量でフルーツが豊富に育ち、強い風によって、ぶどうなどのつる性の植物が丈夫に育つといいます。

家族の土地に、ワイナリーの記憶

そんなカウパカルアに1905年、マウイ島でもっとも古いワイナリーが誕生しました。19世紀末期に在位したハワイ王国カラカウア王が、世界中から酒類がハワイに持ちこまれるのを見て、ハワイ内での酒類製造を奨励した時代背景もあったといいます。しかしその後アメリカに併合されたハワイは、禁酒法(1920年~1933年)に。マウイのワイナリーは、短い歴史に幕を下ろしてしまいます。
「ワイナリーの創業者は3人いた。そのうちのひとりは、僕らの親族だったんだ」
そう話すのは、両親、妻、そして4人の子どもたちと共にカウパカルアに暮らす、レオ・カイレス。ポルトガルからハワイに移住してきた高祖父をもつ、ポルトガル系5世です。
「移住後うちの家族はハワイ島で暮らしてたんだけど、マウイ島に大規模なシュガープランテーションができることになって。おじいちゃんの時代に土地を買って、ここカウパカルアに住み始めた」
1950年前後のことだといいます。すでにワイナリーは営業していませんでした。
「でも、ポルトガルはワインづくりの盛んな場所。僕たちは自分たちが楽しむ分だけを、家族でずっとつくってきたんだよね。もちろん、販売はしなかったよ」
日本でいう、いわゆるどぶろくのようなものです。

スペインで得たヒント

アメリカンフットボールの選手として、世界中さまざまな場所で活躍していたレオ。ワインのことを深く考えるようになったのは、スペインでプレーしたことがきっかけだといいます。
「1年弱のステイの間に、スペイン内のワイナリーやぶどう畑を見て回る機会があった。そのあとマウイに戻ったんだけど、うちのガレージや納屋には、余ってるワインがたくさんあったから、『いっそ販売したらいいんじゃない?』って、父さんに話をした。でも、答えはNO。うちには種類の製造販売免許がなかったからね」
次回に続きます。

BRAND ブランド紹介

KAUPAKALUA WINE&LIQUOR
カウパカルアワイン&リキュール マウイ島

マウイ島北部、カウパカルアにあるワイナリー。一度は禁酒法の影響で廃業した1905年創業のマウイ島初のワイナリーを、カイレスファミリーが復活させました。旧ワイナリーのあった土地に暮らす彼らは、ワインづくりの盛んなポルトガルからの移民の血筋。家族に伝わるレシピをもとに、リリコイ、グアバなどを使ったフルーツワインを製造しています。