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2021.09.07 TUE # people

南国に吹く地中海の風
ハワイ島・ダグラスの
オリーブオイル物語~後編

Can Olive Grow in Hawaii?
Story of Waikii Ranch Olive Oil #02

旅先のローマでプレゼントされたオリーブオイルをきっかけに、ハワイ島でオリーブを育て始めたコーヒー生産者のダグラス・マッカーナ。しかし、彼のサウスコナの土地は暖かすぎて、オリーブが実をつけませんでした。
「そこで場所を変えてみることにしたんだ。ハワイ大学がハワイ島北部のワイメアに持っている実験用の畑に植え替えたら、3年後、見事に実をつけたんだよ」
彼が最初に植えたサウスコナの畑は標高約300m、対してハワイ大学の畑は約850m。この標高がもたらす冷涼な気温により、オリーブは冬季に休眠。春、再びの温度上昇で花をつけ、実を結んだというわけです。

全米最大の牧場跡地

そのころちょうど、ダグラスは不動産業者から声をかけられます。
「ワイキイの土地に興味がありませんか、と。所有者が新たな土地の利用方法を探していたんだ」
現在ワイメアにあるパーカー牧場、ここはその昔、全米一の面積を誇る牧場でした。現在はかなり規模が縮小していますが、かつてはその南のワイキイまで含めて総面積じつに2023.5㎢の大牧場。東京都の面積が2194㎢なので、その規模がおわかりいただけるかと思います。時代と共に経営難に直面したパーカー牧場は敷地を徐々に売却し、ダグラスが紹介された土地もその一部でした。

成長の源はどこにある?

「土地の標高はだいたい1000から1500m。オリーブ栽培にはちょうどいいと思ったよ。2013年にまず216本のオリーブの木を植えると、すでにサイズの大きかった木はみるみる育って2年後には花をつけた。でも、移植時に小さかった木は、成長がすごく遅かったんだ」
専門家に意見を求めたダグラス。すると原因は、彼がせっせとおこなっていた剪定作業にあったといいます。
「コーヒー栽培には剪定が欠かせない。でも、オリーブは成長のためのエネルギーを葉にためているってことを後から知った。僕は、成長の源を借り落としてしまっていたんだよ」
その後も専門家との連携のもと、2019年には2500ポンド、約1.1トンのオリーブを収穫することに成功したダグラス。正真正銘ハワイ育ち、ハワイ製造のオリーブオイルとして商品化し、2020年からは現地の小売店で人気を博しています。

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