レトロシックなハワイの建造物を中心に、ミッドセンチュリー・モダンな風景を描くアーティスト、マティアス・ソラリオさん。ハワイを拠点にイラストレーターとして活動している彼、実はサンフランシスコではバーテンダーとして長年のキャリアを持ち、ビールのソムリエ「シセロン」を取得したスペシャリストでもあるんです。
ソラリオさんのバーテンダーキャリアについてはこちらもどうぞ
ビールソムリエ・シセロン有資格者 多才なソラリオのアートがおもしろい
そんなソラリオさん、ハワイへ移住してからも、もちろんビールと切っても切れない関係を紡いできました。
●ハワイ・クラフトビールのムーブメントとは
サンフランシスコでビール業界を見てきたソラリオさん。ハワイのクラフトビールの今について、どのように感じているのでしょうか。
「アメリカ本土での歴史と比べれば、ハワイの地ビール文化は比較的新しいと言えます。本土では2000年代からクラフトビールが注目を集め、2010年代には米を中心に世界的なクラフトビールブームが起こりました。多くのブリューワリーが次々に誕生した一方で市場の拡大が進みすぎた結果、近年は閉業や統合も増えています。そんな中、少し遅れて成長を始めたハワイのクラフトビール業界は、ハワイ独自のムーブメントを起こし、今も成長している。とても興味深いですよね」とソラリオさん。
「ハワイのビールはシンプルなアプローチが中心で、しっかり集中してシンプルに自分たちのビール作りに取り組んでいると感じていて。極端すぎることや過剰な挑戦、マニアックなことを求めすぎずに、真摯にビール作りに向き合っている姿が魅力的ですよね。アロハ・ビア・カンパニー、ホノルル・ビア・ワークス、ハナコア、ビアラボなど、どのブリューワリーも着実に成長している。アメリカの他のどこにいるよりも、ここハワイでビール文化が成熟していく様子を見届けたいと感じているんです」とも語ってくれました。
ハワイという暖かい気候の中で飲みやすく、でもそれぞれの個性も光るビールを飲み比べることがとても楽しい。単純にその美味しさだけでなく、ビールを作る工程自体にも興味は尽きないといいます。そして、もちろんパッケージデザインの独特なアートワークのモチーフやカラーも気になっているそうです。
さすが、アーティストならではの目線。うん。
●ローカルブリューワリーとのコラボレーションも話題
アーティストであり、ビールの達人・シセロンでもある彼だからこそ、ハワイの地ビール業界との関わり方も深くて独特。先日は、ハワイの地ビールカンパニー「ハナコア・ブリューイング」とコラボして『ハナコア1886パシフィック・コモンエール』というビールも作ってしまったのです。

約140年の時を経て復活を遂げつつあるビンテージベースボールをモチーフとした、レトロでお洒落なパッケージのアートデザインは、もちろんソラリオさんによるもの。さらにビール自体を作る過程でも自身のアイデアを取り入れ、19世紀にサンフランシスコで飲まれていたような、ビンテージのビール(スチーム・ビール)をイメージしたとのこと。これはぜひ味わってみたいですね。
「ん?ところでビンテージ・ベースボールって何?」と思った方、突然ですみません(笑)。じつはソラリオさん、野球も大好き!その思いが高じて、ハワイ王族時代から楽しまれていたという野球「ビンテージ・ベースボール」を復活すべく、『アロハ・ビンテージ・ベースボール協会』を共同設立したという一面も持っているのです。
す、すごすぎません?
多才すぎるソラリオさんの野球愛については、また次回。まだまだ終わらない、ソラリオさんの物語、どうぞお楽しみに!
ソラリオさん自身が書いた、ハワイ地ビールに関する記事はこちらから
ホノルル・ビアワークス 創業者ジェフのブルーイングへの道





