ハワイでデザインからプリント、縫製まですべてハンドメイドで仕上げられる、カラフルなバッグやポーチたちが人気の「ジャナ・ラム(Jana Lam)」。現在カカアコにショップ兼アトリエを構え、日々新しい挑戦を続けています。
オーナー・デザイナーでアーティストのジャナについては、こちらの記事もご覧ください。
ハワイの自然をデザイン。ハンドメイドブランド「ジャナ・ラム」は唯一無二
ジャナ・ラムの大きな魅力は、ハワイを感じる花や自然を描いたアートワークと、それをカラフルに表現するシルクスクリーンプリントの優しい雰囲気です。一枚ずつ手作業でプリントされるファブリックは、大型マシンで印刷されるそれとはまったく趣が異なります。ふわっと優しく布の上に描かれるアートは、本当に特別な雰囲気を醸し出してくれるのです。
大きなスクリーンに描かれた(製版された)アートの枠の上に水性インクを乗せ、手作業で均一に伸ばして印刷していくのがシルクスクリーンプリント。先日、アトリエを訪れた時、まさにプロセスが行われていました。集中して作業を行う彼女たちは、見ていて惚れ惚れするかっこよさです!

淡々と進められる印刷作業。計算し尽くされた身のこなしが美しくて見入ってしまいます。アウトライン部分と着色部分に分けてインクをぴったり重ねていく作業は、まさに見ていても緊張!布地の色を活かして1色でプリントされているデザインも大人っぽくて素敵。
なにより圧巻なのは、一度に多色のインクを並べて一気に伸ばしていく、レインボーカラーのプリントテクニック!これにより、ジャナ・ラムのシグネチャーとも言える、やさしいレインボーカラーのテキスタイルが完成するのです。
ときに、手刷りならではのほんの少しのかすれやズレがあっても、それ自体がまた“温もり”や“個性”を感じさせてくれる。プリント自体が、アート。これがジャナ・ラムの魅力なんだよなあ。
ジャナさんは、デザインを担当。そして、インクの調合やプリント自体の責任者となるのは、スタッフのケリーさんです。仕上がりをイメージしながらチームでアイデアを出し合い、最高の作品を作り上げていく。まさに、職人技の融合です。
効率よく大量生産される「同じような商品」があふれかえる世の中にあって、このこだわりは本当に貴重でレアだと思います。だからこそ、熱いファンが多いんですよね。

「実は、ハワイへ戻ってシルクスクリーンを始めようと思ったとき、経験も知識も十分ではなかったんです。でも、当時『シグ・ゼーン』のポップアップで知り合った、プカ・プリントのクリス・ヨコガワさんに出会えたのがミラクルだったの。彼は、父親の跡を継いでオアフ島でシルクスクリーンプリントを専門に行っていたから、キャリアも知識も素晴らしくて。そして、私たちのことをものすごく助けてくれたんです。大きなスクリーンを作るのも彼の手助けがなければできなかったし、いろいろな質問にも答えてくれて、とても感謝しています」とジャナさん。
ハワイの伝統を守る先輩職人から学び、ていねいに自分たちの手法を進化させ、メイド・イン・ハワイのアイテムを生み出し続けている若きクリエイター。ジャナさんたちの挑戦は、まだまだ続きます。





