以前にもご紹介したように、ハワイはアメリカで唯一カカオが栽培されている州。ハワイ産のカカオにこだわるチョコレートメーカーがいくつかある中、その先駆け的存在とも言えるのが「マノアチョコレート」です。
オーナーのディラン・バターボーさんがハワイ大学在学中、カカオについて研究していた友人の影響でカカオやチョコレートに惹かれ、その魅力にどっぷりはまったことからスタートしたマノアチョコレート。当初は本当に小規模の手作り工場からスタートしたのですが、そのパッションがとにかくすごかった!Bean to Bar(カカオ豆からチョコレートバーまで)のハワイのカカオを美味しいチョコレートとして世界へ広めていくべく、独自のスタイルで成長を続けています。
★マノアチョコレート誕生期については、こちらの記事も御覧ください↓
三輪車にBBQグリル!?マノアチョコレート ディランのはじまり物語
「僕は、ハワイ産のカカオ豆で、世界レベルのチョコレートを作りたいんだ」とディランさん。そう、これこそ彼の理念であり目標。そのために、地元のカカオ農家との連携を深め、試行錯誤を重ねながら、素材からMade in Hawaiiのチョコレート作りを追い求めているのです。
単一農園のカカオから、情熱の詰まった上質チョコレートを
とはいえハワイ産カカオの栽培量には限界があるのも事実。だからこそ、大切に育ったカカオを他の豆と混ぜたりせず、単一農家のカカオのみを使った「シングル・エステート」と呼ばれるチョコレートバーにこだわっているのだそう。
オアフ島の「ミリラニ」や「ハレイワ」、ハワイ島の「ホノリイ」や「ケカラケクア」など、シングルオリジンのカカオを使ったバーは、ディランのこだわりが詰まった逸品ぞろい。どこで栽培されたカカオがどんな工程でバーまでたどり着いたかという「ストーリー」にも思いを馳せ、それぞれの風味や味わいの違いを感じながら楽しめる、まさに宝物のようなチョコレートなのです。

また、ハワイ以外の産地から厳選したカカオも、ハワイの工場でていねいにチョコレートバーへと生まれ変わっています。「ドミニカ共和国、タンザニア、マダガスカルなどの農園から直接カカオを購入するのが僕らのこだわり。仲介業者も通さない。これにより、農家さんとの信頼関係が深まり、品質を守った高品質カカオを長期的に厳選仕入れすることができるからね」と、そのこだわりを語りだすと止まらないディランさん、いろいろ半端ないのですよ。
ロコアーティストとコラボ、南国フレーバーが香るチョコも
ハワイを感じる独自のフレーバーを活かした「フレーバーズ・オブ・ハワイ」コレクションでは、マンゴーやグアバなどのトロピカルな味わいをチョコレートと絶妙にマッチ。カラフルなパッケージのアートデザインは カイルア育ちのアーティスト、パンキーアロハ・スタジオのシャー・トゥイアソアさんによるもので、観光地であるハワイの「お土産候補」としても、圧倒的な魅力を放っています。
ちなみに、アーティストでもあるディランのお母さんとシャーさんは、以前からつながりがあったそうで。ハワイローカルのコミュニティーって、すごいですよね。
マノアを拠点に、約25年にわたって成長を続けてきたマノアチョコレート。2024年には、ついに直営カカオ農園からチョコレートを産み出すことに成功。2025年夏には、大型工場も新たに完成させてファクトリーツアーも開始する計画だそう。
様々なローカルブランドとのコラボや、新商品開発なども止まらない……。ディランの熱い挑戦、ますます目が離せません!