前回は、ハワイアン食材をふんだんに使った、絶品パンプキンパイのレシピを伝授してくれたボビー青木さん。元ハワイアンレストランで腕を振るった、知る人ぞ知る伝説のシェフです。
「ハロウィンといえばパンプキンだけど、『トリックオアトリート』で実際に子どもたちがゲットするのは、飴玉が多いよね…」
…ボビーさん? まさか、飴ちゃんを手づくりしようだなんて、考えているんじゃないでしょうね?どう考えたって、難易度が高い気がします。
「難しいことほどチャレンジのし甲斐があるって、よく言うじゃない? さ、ということで、今日も始めますか。探求心がなかったら、自ら料理人なんて名乗れないからね!」
ハワイアンキャンディー
(材料)※作りやすい量
・砂糖(上白糖) 80g
・水 大さじ2
・ビッグアイランドビーズオヒアレフアハニー 小さじ2
※ハニーの代わりに、同量のアンティリリコイ パッションフルーツジェリーを使用してもよい
(つくり方)
1.鍋に砂糖と水を入れ、かき混ぜながら弱火で5分ほど煮詰める
2.かさが減り、うっすらと色がついてきたら火を止める
3.2にオヒアレフアハニーを入れ、よくかき混ぜる
4.型を使う場合> 3を型やアルミカップに流し入れてからしばらく置き、冷めたら型から外す
成形する場合> 3が触れる程度の温度になったら、お好みの形に成形する。硬くなるまでしばらくおく
糸状に仕上げる場合> 3の粗熱がとれたらスプーンですくい、皿などの上にたらしてそのまま冷やし固める
さて、ここで皆さんにひとつご報告。上のレシピは、“成功したほう”のレシピです。ボビーさん、今回じつは一度失敗しました。勇敢なチャレンジャーの、意義あるミステイクです。
「味つけのための、ハニーとパッションフルーツジェリー。これを、最初から水と砂糖と一緒に混ぜて火にかけたら、冷やしても全然固まらなかったんだ…」
そこで2回目は、まず水と砂糖だけを煮詰めて、火を止めてからオヒアレフアハニー、パッションフルーツジェリーをイン。すると不思議なもので、みるみるキャンディが固まったのです。
「こんなにシンプルな材料なのに、順番が変わるだけでうまくいかないなんて、料理ってやっぱり科学だよねぇ」
ボビーさんの口から「科学」という言葉が出たことに意外性を覚えつつ、見事に固まった飴玉をひと粒、口の中へ。それは、失敗も成功もひっくるめて私たちを受け止めてくれる、甘くてやさしい、唯一無二の味わいでした。