パリパリした食感と素朴な味わい。「ポテトチップス」って、どうしてこんなに美味しいのでしょう。
ハワイでローカルに絶大な人気を持つチップスといえば「Hawaiian Chip Company(ハワイアン・チップ・カンパニー)」のもの。カリヒにある専門ファクトリーで、ていねいに作られるMade in Hawaiiの“タロチップス”や“スイートポテトチップス”は、それはそれは味わい深いのです。
ハワイを代表するチップスカンパニー、あらためてその魅力を深掘りしたい!ということで、今回はCEOのジミー・チャンさんにお話をうかがいました。
若きロコボーイズが描いた夢とスイートポテトへの情熱
2000年、ハワイで1つのベンチャーが誕生しました。ハワイ島ヒロで育ったジミー・チャンさんとその友人たちが、テレビのグルメ番組からインスピレーションを受けて、レストランを開業するという夢を描いたことが最初の一歩でした。
当初は「スイートポテトチップス」と「グルメ・サンドウィッチ」を提供するレストランを作ろう!と計画。しかし、資金も経験もなかった彼らは、まず「スイートポテトチップス」の製造から始めることにしました。
ちなみに、アメリカではサンドイッチのサイドメニューとして「ポテトチップス」が付いてくるのは一般的。レストランで「付け合わせはサラダ?それともチップス?」と聞かれること、けっこう多いんですよ。
「そんな僕たちが最初に出会ったのが、ハワイ島ハマクアコースト産のパープル・オキナワン・スイートポテトでした。このポテトの味が、僕らの情熱の源になったと言っても過言ではありません」とジミーさん。100%ハワイ産のスイートポテトを使い、自分たちが本当においしいと信じるチップスを作りたい⋯。それが彼らの原点となり、レストランではなくチップスカンパニーとして成功を目指すことになったのです。
運命の転機:タロイモチップスとの出会い
しかし創業から約2年後、深刻な転機が訪れます。スイートポテトの供給不足によって、ビジネス継続の危機に直面したのです。そんな時、ハワイ島出身の知人から「タロイモ」でチップスを作ることを提案されました。
ハワイでは古来より大切に育てられてきた特別な作物、タロ。「でもね。正直なところ、僕たちはスイートポテトに集中したかったから、タロイモを扱うことは考えていなかったんです。ところが、一旦タロチップスの生産をスタートすると、予想以上の売上になって。ちょうど、それまでハワイ内でタロチップスを製造していた大手企業が生産中止したタイミングとも重なって、ハワイの様々な店舗がうちのタロチップスを採用してくれたんです。僕らにとって幸運な状況でしたね」とジミーさん。
でも、けっしてタイミングだけが成功の鍵ではありません。スイートポテトもタロイモも、原料の品質管理に妥協は一切なし。そして自社工場での製法にもこだわり、上質で納得の味を作っていたからこその結果なのです。
メイド・イン・ハワイの味を守り、地元へも貢献

2005年には、大手コスコでの販売も開始。これをきっかけに、他の小売店からも注文が殺到するようになりました。現在は、オアフ島・カリヒのリパブリカン通り沿いにあるファクトリー兼ショップ「Hawaii’s Snack & Gift Center」として営業しています。
ビジネス拠点を、自分たちの故郷であるハワイ島(ヒロ)に戻すかオアフ島に残るか悩んだこともあったそう。ヒロには原材料のポテトやタロがあり、彼らのルーツもあるわけで。「ですが、オアフ島には“市場”があったんです。決して地元を忘れたわけではなく、より多くの人たちに、ハワイ産の良質で美味しいチップスを届けるために決断し、オアフ島をベースにここまでがんばってきました」。
この揺るぎない決断や真っ直ぐな姿勢が、ここのチップスの美味しさを支え続けているんだなあ。ほんと、間違いない。
25歳で創業した彼らは今、50歳に。四半世紀、メイド・イン・ハワイの美味しさにこだわり、地元の農家をサポートし、ハワイのコミュニティに貢献してきたハワイアンチップカンパニーの今後、ますます楽しみでワクワクします。
ビジネスの鍵となるタロイモやスイートポテトの選び方、手間ひまかける製造プロセス、そして思いがけない“日本”とのつながりなど、ご紹介したい魅力がまだまだいっぱい!続きは今後の記事で、ゆっくりお話していきますので、どうぞお楽しみに。
※以前、チップス向きのポテトの品種をうかがったときのお話はこちら↓
タロにスイートポテト、チップス向きの品種はどう選ぶ?





