Beer Labの成長は、あらかじめ決められた計画ではなく、機会に応じて形づくられてきた。
最初のユニバーシティの店舗の後、需要に応えるためにワイピオへ移転した。さらに、アイエアのパールリッジ・モールにあった小さなキオスクは、やがてしっかりとしたレストランへと発展していった。そうした流れの中で、より恒常的な拠点、大規模な醸造のための本拠地が必要だという考えに至った。
そのために作られたのが、現在のベレタニア通りのこの場所だ。

これまでの店舗と違い、最初から完成形として設計されたわけではない。成長していくことを前提に作られている。設備は拡張でき、タンク容量も増やせる。必要に応じて空間そのものの使い方も変えていける。ここは生産の場であると同時に、人が集まる場所でもある。イベントやコミュニティのための空間であり、バランスを意識して作られている現在進行形のビール、Labs Lagerを気軽に楽しめる場所でもある。
大切にしているローカルであるという意識
今は、新しい店舗を増やすことよりも、この場所をしっかりと形にしていくことに重きが置かれている。成長は意識されているが、それを無理に進めることはしていない。
ハワイでビールを造ることには、この土地ならではの条件がある。モルトやホップ、設備のほとんどは船で運ばれてくる。コストは高く、時間もかかり、問題が起きたときにすぐに対応することは難しい。土地も限られており、単純に外へ広げていくことはできない。
そうした制約は、見えにくい形でブルワリーのあり方に影響している。
効率を意識し、手に入るものを活かし、できる範囲でローカルに根ざすこと。そして「ローカル」とは何かという問い自体も単純ではない。ハワイは単一の文化ではなく、いくつもの背景が重なり合ってできている。
Beer Labはそれを単純化せず、そのまま受け止めている。
簡単な道ではないが、意図的な選択だ。誠実なやり方であり、それがこのブルワリーに独自の居場所を与えている。
By Solario (アーティスト、シセロン資格保持者)
※この連載のコントリビューターであり、アーティストでビールのソムリエ・シセロン(Cicerone)の資格保持者でもあるSolarioについては、こちらからどうぞ。
ビールソムリエ・シセロン有資格者多才なソラリオのアートがおもしろい





