2025 09.16 tue

お湯の温度で抽出実験!
同じ豆でもここまで違う
コーヒーの奥深さ

Water Temperature Is the Key!
How to Brew a Better Cup of Coffee

「コーヒーってさ、本当に奥が深いよね」
元ハワイアンレストランシェフのボビー青木さん、マグカップ片手にしみじみと一言。今日のテーマはコーヒーのようです。
「どんなカフェやレストランでもコーヒーは簡単に飲めるけれども、その味は千差万別。しかもさ、高い豆を使ってさえいれば、おいしいコーヒーが飲めるってわけでもない。淹れ方ひとつで味と香りががらっと変わってしまうんだから、提供する側としては背筋が伸びる想いがするよね。そんな中でもさ、お湯の温度って、ものすごく大きな影響を及ぼしている。今日は、それを実験してみたいと思っているんだ。一般的に、沸騰したての熱すぎるお湯はよくないって言われるけど、ほんとかな?って。低めの温度のお湯と同じ条件で淹れてみて、飲み比べをしてみようと思うんだ」
なるほど、それはおもしろい。さっそく、実験スタートです!

「使う豆は、ビッグアイランドコーヒーロースターズの、『コナブルーム』。ミディアムライトの比較的浅めの焙煎だから、味の違いを比べるにはちょうどいいと思うよ。深煎りだと、がつんと香ばしい焙煎香が前面に出ちゃうからね。これを中細挽き にして、10gに対してお湯150ml。100℃と87℃の2種類の温度でハンドドリップしたものを飲み比べてみるよ」

まずは、100℃で淹れたものから。おお、抽出時間を経て若干冷めるとはいえ、なかなかに熱いですね。その温度の高さもあって、豆自体の味わいが感じづらいように思います。あと、言葉で表現するのは非常に難しいですが、角が立っていて、ちょっとアンバランスな印象。
「いいね、ナイス考察。じゃあ、次。87℃で淹れたほうをどうぞ」
わ、なんか、飲む前から香りが豊かな気がします。いただきます。うん! ナッツのような味わいやフルーティさ、豆本来が持っていたであろう味わいが口の中でほどけ、アロマが広がります。それに、複雑な味わいなのに、全体のバランスがいい。こっちのほうが、断然おいしいですね。
「そうだね。じつは本来、抽出に適しているといわれているのはもう少しだけ高い92℃なんだけど、今回は結果がわかりやすいように、そこからもう少しだけ下げてみたんだ」
そうなんですね。でも、温度でこんなに変わるなんておもしろい。

「ちなみに、100℃で抽出したコーヒーが冷めてきたから、もうひと口飲んでみて」
…あ、さっきに比べると、いくらか味がわかりやすい。でも、やっぱりアンバランスな印象は拭いきれません。
「そうなんだよ。高温だと味がわかりにくいってのはあるけれど、そもそも高温のお湯を使うと、雑味といった豆の短所まですべて抽出されてしまう。豆のいいところだけを引き出すなら、少し低めの温度がおすすめなのはそんな理由なんだ。でも、それも豆の個性次第だからね。ぜひ、自分が飲んでいる豆のベスト温度を探して実験してみてほしいな」