実に個性的なビールである。程良い苦味の直後に、まるで「炒ったアーモンド」のような香ばしいフレーバーが口中に広がる。その理由はトーストした(こんがり焦がした)ココナッツを原料に用いて醸すという、かなり”尖った”醸造方法にある。日本の酒税法上、このココナッツが原料に加わることにより「発泡酒」となるのだが、そのココナッツがむしろビールらしいビターさを際立たせてくれるところも面白い。
過日のイベントでも、ビール好き女子が「私、これすごく好き!」と頷き、クラフトビール好きがこぞって「これは面白い!!」と絶賛。ハリセンボンの愛嬌あるラベルが、更にその個性を印象付ける。
ココ・ヴァイツェン。そんなクラフトを、HONOLULU BEER WORKS(ホノルルビアワークス)はよく考えついたものだ。世界広しと言えどこんなビールは2つと存在しない。
無論、ほんのりココナッツの香りも感じる。大麦麦芽ではなく、敢えて小麦を用いて醸すヴァイツェン・タイプにしたのも、まろやかな口当たりを持ってこの「ココナッツ感」と「香ばしさ」を引き立たせる為に違いない。「個性的なハワイアン・ビールを呑みたい」という方には激推しである。
あるいはクラフトビール好きへの「変わり種ビール」として、プレゼントに喜ばれるベストチョイスとなるかもしれない。
しかし、なぜハリセンボンのラベルなのだろう?・・・やはり色合い・形がココナッツに似ているから?
今度、醸造所のボス、ジェフに会った際に答え合わせをしてみようと思う。