2025 04.04 fri

海を愛する女性が作る、ハワイ初のFDA認可サンスクリーン

Ocean-Inspired Innovation: The Story of Hawaii’s First FDA-Approved Sunscreen
Raw Love Sunscreen

サンゴ礁を、海を守る「日焼け止めへの愛」

天然植物由来成分を使用したコーラルセーフな日焼け止め「Raw Love Sunscreen(ロウ・ラブ・サンスクリーン)」。その生みの親でありオーナーであるジェナ・デイビスさんは、マウイ島でPADIのダイブマスターとしても活動していた、海を愛し続ける女性です。幼少期から自然と接する機会が多かった彼女は、環境問題への関心もとても深く、大学では海洋生物学も学んでいました。ハワイの海洋保護活動にも参加していたそうです。

そんな彼女が、サーフィンやシュノーケリングを通じて、化学成分が海洋生態系に及ぼす深刻な影響を学んだことで転機が訪れます。とくに、従来の化学日焼け止めに含まれる化学成分がサンゴの白化原因となることを知り、その解決策を模索し始めたのが最初の一歩。こうして、サンゴ礁や海洋生物に優しい天然成分の日焼け止めを作り始めることになったのです。

ネイティブハワイアンのファミリーから学んだこと

「2015年にマウイ島へ移住する前、オアフ島でネイティブハワイアンの家族と一緒に暮らしていたことがあるの。彼らの農場で、ココナッツやコーヒーのスクラブなどを作っていて、たくさんの自然の恵みや知恵について教わったのよ。ハワイの人々が持っている自然への敬意や、サンゴ礁を守ることの重要性も再認識できた。その時の学びが、ロウ・ラブのアイテム作りにも生かされていると思うわ」とジェナさん。

ネイティブハワイアンの昔ながらの知恵と、ジェナさんがそれまで学んできた知識を融合し、自宅のキッチンで日焼け止めの製造を開始。何ヶ月も試行錯誤を繰り返し、友人や家族に試してもらいながら改良を重ねてついに”Raw Love Sunscreen”が誕生したのだそう。

「肌や目にも優しい日焼け止めにしたかった。ほら、顔に日焼け止めを塗ったときにものすごく目が痛いことがあるでしょう?私たちの製品なら、痛くならないのよ。だから子どもでも安心なの」。

地元ファーマーズマーケットから「ホールフーズ」へ

最初は、マウイ島のファーマーズマーケットに出品。そこで地元の人たちから大人気となったジェナさんの日焼け止めは、大手ナチュラルスーパーマーケットのホールフーズからアプローチを受けることに。これがビジネスとして大きな一歩へのきっかけとなります。

しかし、ホールフーズで販売するためには、アメリカ食品医薬品局(FDA)による認可が必要でした。当時、ハワイでその認可を受けている日焼け止めはなかったのだそう。ジェナさんは、自らそのハードルを乗り越えて、SPFテスト、耐水性テスト、安定性テストなどをクリアし、認可を受けたのです。

ハワイのホールフーズで販売されるようになった後、ジェナさんは自らキャンピングカーに商品を積み込み、カリフォルニアを長距離ドライブして各地のホールフーズへ売り込んだのだそう。結果、今では約80店舗のホールフーズで販売されるルートを作り上げたのです。

スモールサイズのファミリービジネスにとって、これ、並大抵のことじゃないはずです。ジェナさんの熱い情熱があってこそ。素敵すぎます。

テーマは、Spread the LOVE!!

現在、シングルマザーとして娘さんを育てながら、ビジネスを大きくし続けているジェナさん。「正直厳しいことも山積みだけど、自分たちと環境のためにできることを、とにかく続けなくちゃ。自分たち自身のことも、この大きな環境も、愛を持って守り続けていきたいから」と語ります。

パッションにあふれたジェナさんが作る、サンスクリーンやリップバームなどは、アロハもたっぷり。自分たちにできることから、環境保護の小さな一歩を踏み出すきっかけにもなってくれそうで、ほんとオススメです。

BRAND ブランド紹介

Raw Love Sunscreen
ロウ・ラブ・サンスクリーン マウイ島

PADIダイブマスターのジェナ・デイビスが2015年にスタートした珊瑚と肌に優しい日焼け止めブランド。海で時間を過ごすことの多かったジェナが自身の肌とタトゥーを日焼けから守るために、体にも環境にも優しい日焼け止めを作ることを決意。海洋生物学のバックグラウンドを元に、数ヶ月にわたってリサーチと実験を繰り返して珊瑚に優しく、生物分解可能、そして保湿性のあるミネラルサンスクリーンを開発しました。ヘルシーなライフスタイルと環境保護への啓発活動をミッションに活動しています。