2025 01.10 fri

カカオの起源は約5000年前!チョコレートの長い歴史

5000 Years of Cacao: The Long History of Chocolate
MANOA CHOCOLATE

甘くて香ばしくて、口の中でとろりと溶ける舌触りがたまらない、チョコレート。原材料である「カカオ」は、南米のアマゾンの熱帯雨林地域がその発祥地とされています。その起源は、なんと今から約5000年前とも。南米からマヤやアステカといったメソアメリカへと伝わり、古代文明の作物として大切にされてきました。

最初はカカオの果肉部分を食用としていたのだそう。

「でもね、果肉部分はそんなに美味しいものとされていなくて。ある時、焚き火に捨てられたカカオの種がとてもいい香りだと気づいた人々が、そこから『チョコラトル』という飲み物を作り出したの。これが、後々チョコレートへと発展していったと言われているのよ」。そう教えてくれたのは、ハワイでクラフトチョコレート生産にこだわる人気ブランド「マノアチョコレート」のマネージャー、イザさん(上の写真)です。

おお!そこで気づいてくれた人、ありがとうございます。おかげで私達は今、こんなに美味しいチョコレートを味わうことができています!

チョコレートが「神々の食べ物」だったという話

イザさんによると「当時カカオは、とても貴重で神聖なものだったの。身体にいい成分があるということは知られていたし、しかもチョコラトルを作るのは簡単じゃなかったから『神々の食べ物』として、限られた人たちしか口にできなかった。カカオ豆自体が貨幣価値を持っていたこともあるのよ」とのこと。

神々の食べ物……。でもあの魅惑的な甘さは、たしかに今だって特別だよね。さらに(当時はもちろんそんな呼ばれ方をしていなかっただろうけど)、「カカオポリフェノール」や「テオブロミン」などを含み、身体にもいいとなれば、その価値はなおさら高まります。

調べてみると、カカオ豆の学名は「テオブロマ・カカオ(Theobroma cacao)」。「テオブロマ」とは、ギリシャ語で「神の食べ物」という意味なのだそうですよ。なるほど。

そんなカカオ豆、現代も西アフリカ、東南アジア、中南米の熱帯地域を中心に栽培されています。そして実は、アメリカでは唯一、ハワイ州でカカオが育てられているんです。

ハワイでカカオの商業生産が本格化したのは、比較的新しく20世紀後半頃。ハワイの温暖な気候と火山性土壌がカカオ栽培に適しているため、高品質なカカオを育てることができるのです。

「ツリー・トゥー・バー」にこだわる、マノアチョコレート

そのハワイで「ビーン・トゥ・バー・チョコレート(カカオ豆からチョコレートバーまで)」にこだわり、クラフトチョコレートを作り続けているのがマノアチョコレート。チョコ作りに果てしない情熱を注ぐ、創業者でありオーナーのディランさんは、最近、ついに直営カカオ農園を持ち「ツリー・トゥ・バー(カカオの木からチョコレートバーまで)」のチョコ作りを実現し始めました!

そんなディランさんの想い、そしてマノアチョコレートの魅力も、ここから探っていきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。

BRAND ブランド紹介

MANOA CHOCOLATE
マノアチョコレート オアフ島

オアフ島カイルアにあるビーントゥバーのチョコレートメーカー。ハワイをはじめ世界中から集めた良質なカカオを使い、豆からバーになるまで一つひとつ丁寧につくり上げています。原料となるカカオ豆は、すべて農園からサンプルを取り寄せて味を確かめてから購入。それぞれの豆の個性に合わせて焙煎を調整するというこだわりようです。