ハワイ在住のデザイナー、ラン・チェンさんが2003年に仲間と立ち上げ、世界中のセレブからも注目を集める「ファイティング・イール」。とろけるようなオリジナルジャージー素材（Fighting Eel Signature Jersey）を使ったドレスやロンパース、シャツなどは、ハワイのロコガールから絶大な人気を誇っています。
現在はレディース以外にメンズ、キッズ、ベビーのアパレルを幅広く手掛け、ファミリー層にもファンを広げています。
じつはランさん、ハワイ大学でファッションとマーチャンダイジングを学んだ後、当時アラモアナセンターにあった「アニエス・ベー」に就職してマネージャーを務めていた経歴の持ち主。そこで出会った友人とともに、自分たちのブランドを生み出したのだそうです。
独特のプリントは、すべて自分たちで手掛けてきたオリジナル。ハワイの自然や植物、時には日本のように自分たちが旅行に出かけた先でインスパイアを受けたモチーフを使うこともあり、その種類はとにかく多種多様です。なにせ、今でも2週間ごとに新しいデザインが登場するというスピード感、気になるプリントを見つけたらできるだけ早くゲットするのがお約束となっています。
定番人気「フィッシュ・デザイン」の誕生秘話!?
その中で、長い間変わることなく用いられている、ファイティング・イールのシグネチャーモチーフが、魚の群れを描いた「フィッシュ」シリーズ。ワンピースやトップスはもちろん、バッグやポーチなどいろいろなところで登場する、波のように小さな魚た描かれるこのデザイン。アパレルブランドのモチーフとしてはユニークだなと思ってランさんに質問してみました。
すると「フィッシュ・シリーズね。面白いでしょう？これは、私の結婚式の招待状をデザインするときに仲間のデザイナーが作ったものなの。シンプルで独特でお洒落だなって思って、それを私達のアイテムのデザインにも取り入れたのが始まりだったのよね。それがこんなに長くシグネチャーモチーフのひとつになるなんて、思いもよらなかったわ」とのお答え。
なるほど、最初はファッションアイテムとしてのデザインじゃなかったのですね。
ハッピーなガールズトークからのエッセンスも♪
そして、こんなお話も。「じつは、若い頃に私達のガールズトークの中で、素敵な男の子を探しに出かけることを“フィッシングに行く？”って表現してたことがあって（笑）。もしかしたら、そんな想い出も少し込められたお祝いのモチーフだったのかもしれないわ。『あなたは最高のお魚をキャッチしたのよ、おめでとう！』ってね」。
そう笑うランさんは、とにかくポジティブで柔軟な女性。上質さや美しさにはとことんこだわりながら、新たなチャレンジへの機動力も半端ないのがすごい。アパレルを中心に、水着やキッチンアイテム、ホームアクセサリーなど新商品への取り組みもスピード感たっぷりで、私たちファンもワクワクが止まらない。
今後は、さらに上質でリミテッドな別のレーベルを作ろうかとも思っているそう。常に次のチャプターを見据えているビジネスウーマン。ほんと、かっこよくて、これからがますます楽しみです。