ロコガールのデザイナー、ニコール・フェララ(Nicole Ferrara)が手掛ける、ステーショナリー&デザインブランド、ニコメイド(Nico Made)。カラフルなパステル調のデザインが生かされたカードやアートプリントは、優しく温かみが感じられると人気です。
スタートは「お花屋さんのメッセージカード」
ニコールは、ホノルル生まれ・育ちの生粋のロコガール。もともとはマーケティング・リサーチの仕事に携わっていましたが、以前から興味のあったクリエイティブな道へ進みたいと転身。グラフィックデザインの勉強をし直したといいます。そんな中、友人がフラワーショップをオープン。グリーティングカード(メッセージカード)が必要…ということになり、ニコールがデザインを担当することになったのです。
自分が進みたいと思った道と、それを必要とされる場が重なった偶然。「思えばそれが、デザイナーとしての最初の仕事だったわ。そこから、ほかのカードデザインやイラストレーターとしてのビジネスをスタートすることになったのよ」とニコール。現在の彼女のアートに、ハワイの花々が描かれ、温かみのあるメッセージが込められているルーツのひとつは、もしかしたらこのスタートにあるのかもしれないな、なんて思ったりして。
グリーティングカードで想いを伝える、という文化
ちなみに、ハワイ、というかアメリカでは、日本に比べて互いにグリーティングカードを頻繁に送り合うう文化があります。恋人同士、家族同士、友人同士などなど、ギフトや花束に添えたり、カード単体で送ることも多いのです。
カード専門店でなくとも、普通のスーパーマーケットや雑貨屋さんに、必ずといっていいほどグリーティングカードのセクションがあり、用途や送る相手に合わせて膨大な数のカードが並んでいます。誕生日や結婚祝いはもちろん、母の日や父の日、クリスマス、イースター、ハロウィン、卒業祝い……と、シーズンに合わせてそのラインナップも変わり、見ているだけでも楽しい!そんな、自分たちの想いを伝えるためにカードを送り合う文化の中、ニコールが生み出すカラフルで繊細、そしてポップなカードがローカルに注目されていきました。
そして、ビジネスを本格的にスタートした時期に、ニコールは双子の息子たちを妊娠・出産。子育てとビジネスを両立させながら、新たな挑戦をしていくことになるのですが、そのお話はまた次の機会に。