2024 03.05 tue

ハワイでおなじみ!
リーヒンパウダーを
ホームメイドで

How to Home-cook
Hawaii‘s Original Li Hing Powder

「ねえねえ、ハワイでよく見かける『リーヒン』ってなんのことだか知ってる?」
元ハワイアンレストランのシェフ・ボビー青木さん、今日はクイズからスタートですか。うーん、たまに聞く名前ですよね。よく、このフレーバーのスナックなんかも売られています。味わいとしては…ちょっと甘酸っぱいような感じですよね?
「そう! リーヒンのベースは、梅干しなんだよね。梅干しをさらに干してドライに仕上げて、そこに砂糖をまぶしたのが『リーヒンムイ』。これをパウダー状に加工したものが『リーヒンパウダー』で、お菓子の味つけにもよく使われているんだよね」
なるほど! 梅干しだから、当然甘酸っぱいってわけですね。それがいまやハワイを代表する味つけのひとつになっているとは。さすが、太平洋に浮かぶ“文化のるつぼ”です。
「今日はね、これを手づくりしちゃおうと思うんだ。さっそく、いってみよう!」

ホームメイドリーヒンパウダー

(材料)※つくりやすい量

・梅干し(種をとった状態) 35g
Aグラニュー糖 35g
A上白糖 28g
・グラニュー糖(仕上げ用) 35g

(つくり方)

1.梅干しの種を取り出し、外側の皮が重ならないよう注意して薄く広げる
2.1を食品乾燥機に入れ、100℃で約60分乾燥させる
3.2の梅干しを手で触り、完全に乾いていない部分があれば取り出す。皿の上で薄くのばして再度乾燥機に戻し、15分単位で乾燥させる ※やけどに注意
4.3が完全に乾燥したら乾燥機から取り出し、粗熱をとる
5.4とAをブレンダーに入れ、粉砕する
6.粉砕した5をブレンダーから取り出してボウルに入れ、仕上げ用のグラニュー糖を混ぜ合わせる

梅干しと砂糖、とってもシンプルなレシピなんですね。でも、なんで2種類の異なる砂糖を使っているんですか?
「いいところに気がついたね。これは、ふたつの砂糖の特徴をいいとこどりするって意味があるんだ。甘みが伝わるのが早い反面、後味あっさりなのが、グラニュー糖。対して上白糖は、おだやかに伝わる深みのある甘み。このふたつを使うことで、甘みの包囲網を広げるようなイメージなんだよ」
じゃあ、ブレンダーをかけたあとに、もう一度グラニュー糖を加える理由は?
「ブレンダーの工程は、梅干しと2種類の砂糖の粒をそろえて、舌へのコンタクトポイントを同じにするって意味合いがある。最後に加えるグラニュー糖は、瞬発力のある甘みを少しプラスするイメージかな。なので、甘いのが苦手な人は、仕上げのグラニュー糖の量を少し減らしてもらうといいと思うよ」
なんだか今日のレシピは、理科の授業みたいでしたね。勉強になりました!