2023 07.04 tue

キアヴェVS桜チップ
味比べで見えた
燻製ハワイ王者の貫禄

Perfect Balance of Everything
Kiawe, the King of Smoke Chips
KIAWE HAWAII

「キアヴェ、それは人生。まさに、ボビーの人生そのものなんだよなぁ」
元ハワイアンレストランのシェフ・ボビー青木さん、急に大真面目な顔してどうしたんですか。キアヴェって、ハワイの燻製でよく使われている木のチップのことですよね?
「そう。僕はレストラン時代からキアヴェスモークでものすごい量の肉を焼いてきた。イベントに出店する時だって、常に持ち場は燻製器の前。それはすべて、このとんでもなくおいしいスモークを、日本のみんなにもっと知ってほしいって気持ちからなんだよね」
なるほど。たしかに「キアヴェ」と聞いても、多くの日本人の頭に浮かぶのは「?」マーク。燻製チップに使われていることはもちろん、それが木の名前であることもあまり知られていません。
「キアヴェの伝道師として、ちょっと考えてみたんだ。どうしたらこのおいしさが日本のみんなに伝わるのか。そこで思いついたのが、味比べ。今日は日本でよく使われている桜のチップとキアヴェを使って、同じ食材をスモークしてみようと思うんだよ」
キ、キアヴェの伝道師…? 自称が若干気になるところではありますが、味比べはおもしろうそう。さっそくいってみましょう!

キアヴェと桜の燻製味比べ

(用意するもの)
・スモーク用鍋
※ない場合は、深めの鍋、アルミホイル、金網、ボウル(蓋用)で代用できます
 詳しいやり方はこちらから
・スモークチップ(キアヴェ、桜 各20g)
・お好みの食材(今回はビーフ、ポーク、チキンを使用)

(つくり方)
1.肉をフライパンで焼き、火を通しておく
2.スモーク用鍋にスモークチップを入れる
3.網の上に食材をのせ、火をつける
4.強火で熱し、煙が出てきたら蓋をして弱火にする
5.約6分燻す ※燻し時間はお好みで調整してください

キアヴェチップと桜チップ。まったく同じ方法で同じ食材を燻しました。さあ、いよいよ試食です。まずは桜から。
「うーん、まあ及第点って感じかな。ちょっと味がまとまらずに暴れている感じで、舌の上に焦げのようなえぐみを感じるね」
たしかに。手放しで「おいしい!」と叫べるかと言われると微妙な味わいです。桜さん、ごめんなさい。続いて、キアヴェ。…これは!!
「いや、我ながらびっくりだよ。全然違うね。しっかりと燻製香はありながらも、上品。嫌な雑味がなく、食材の旨みを引き出して全体をまあるくまとめている印象」
おお、ボビーさんのすばらしい食レポ。でも、本当にその通りです。なんせ、味のバランスがいいのです。先ほどは食材と燻製香がバラバラと暴れている印象でしたが、キアヴェスモークは別物。ハワイで「燻製といえばキアヴェ」という評価にも納得です。
「やっぱり、比較って大事だな」
改めて、深く頷くキアヴェの伝道師でした。