2019 09.27 fri

おいしさは、人柄。
会話から生まれる
マウイの美味

Chef Anthony from New York City
Making Good Stuff out of Maui’s Best
MAUI PRESERVED

「マウイ農業の現状を見たいと思って、レタス農家で働いたこともあるんだ」
10年ほど前に、ハネムーンでひとめ惚れしたマウイに、妻と一緒にニューヨークから移り住んだアンソニー・ラブアカイザー。家の周りで豊かに実る食材を見て、「これで何かつくりたい!」。そう思い、シェフだった経験を生かして「マウイプリザーブド」という農産加工品のブランドを立ち上げました。

早起きは三文の徳?

「移住してきてから働いていたレストランでのつながりもあって、レタス農家を手伝っていた時期があって。そこは全部手作業で若い芽のカットなんかをやっていたんだ。朝早いけど、5時とか。でも、早起きして働くのもいいかな、って」
そうやって現場で働くことによっていろいろなアイデアがひとつになり、ブランドの立ち上げにつながっていったといいます。

食べものの何に、重きを置くか

「マウイのものを使って製品をつくろうとする人は、なかなか少ない。たとえば生のグアバをジャングルに収穫しにいって加工するより、冷凍のピューレを買っちゃったほうがらく。しかも安い」
でも、どの方法が良くて、どれが悪い、ということではない。その人が食べ物に関してどこに重きを置くかだ、とアンソニーは言います。
「僕にとっては、その材料がどこから来たのかを知り、それが最適な状態で加工されて、結果より良いものをつくる、それが重要なんだ」

外から来た人間のお作法

はじめのころは、ジャムやピクルスなどを20種類ほどつくり、地元のファーマーズマーケットで売っていたというアンソニー。
「最初は本当にマニュアル。設備は、『まな板と包丁と僕』、そんな感じだったよ(笑)」
スーパーの棚に陳列するだけでは商品は何も語らないけれど、ファーマーズマーケットではお客さんの生の声が聞けた、とアンソニー。当初、島の人の反応はどうだったのでしょうか。
「すごくあたたかく迎えてもらったよ。僕らがコミュニティのために働こうとしていることをわかってくれてたし。それでも外から来た人間だから、土足で踏み込むような真似はしたくない、と思っていたよ」
幼いころから全米各地を転々としながら育ったアンソニー。新しく出会う人に対するコミュニケーションの取り方を、自然と心得ていたのでしょう。そんな人柄も、おいしさに一役買っているように思います。

BRAND ブランド紹介

MAUI PRESERVED
マウイプリザーブド マウイ島

ニューヨークでシェフとして活躍していたアンソニー・ラブアカイザーは、旅行でマウイ島を訪れ惚れ込み、半年後には移住。彼がマウイ島の食材をメインに使用して開発したブランドが「マウイプリザーブド」です。マウイ産の素材を生かした商品が評判で、ハワイの有名ホテルや、ホールフーズをはじめ多くの食料品店でも取り扱われています。