2019 05.31 fri

パイナップルと
バーボンから生まれる
ブレンデッドウイスキー

Pineapples and Bourbon, Blended Together
This Is Truly One-of-a-Kind Hawaiian Whiskey
HALIIMAILE DISTILLING

カウボーイハットに立派なひげ、そんな男性のイラストが印象的な「パニオロ」は、パイナップルの蒸留酒とバーボンをブレンドしたウイスキーです。100%パイナップルでつくる絶品ウォッカ「パウ」を世に送り出していたハリイマイレ・ディスティリングの主任蒸留酒マーク・ニグバー。彼が手掛けたハワイアンウイスキーです。

からりと明るく、ほのかに香る

「パイナップルウイスキー」とご紹介すると、多くの方から返ってくるのは「甘ったるいんじゃないの?」という言葉。しかしひと口飲んでいただければ答えは明白。奥深くもからりと明るいバーボンの味わいのあとに、ほんのわずかにさわやかな甘い風が鼻に抜けていきます。原料にパイナップルを使うとはいえ、蒸留する過程でいわゆる果物の味わいは消え、上品な後味と香りだけが残るのです。ストレート、ロックでも十分おいしいですが、いち押しはハイボール。青空のようなごきげんな味わいが炭酸の爽快さと相まって、それはそれはもう最高の一杯となるのです。

ハワイ産とうもろこし、求む

「本当は100%ハワイ産のとうもろこしでつくったバーボンを使いたかったんだけどね」
マークがそう語るように、現在はアメリカ本土・ケンタッキー州のバーボンを仕入れ、パイナップル蒸留酒とブレンド。ハワイ産とうもろこしの仕入れ先を探している最中だといいます。
「さとうきびの商業生産が2016年に終わってから、休耕地になっている畑はたくさんある。そのうち魅力的なとうもろこしをつくるファーマーが現れると信じて待っているんだよ」

尊敬、友好、ニューカルチャー

ところで、「パニオロ」という名前、どんな意味なんでしょうか?
「メキシコからやってきたカウボーイたちのことを、ハワイの言葉でこう呼んだんだ」
なるほど、だからラベルのデザインもカウボーイハットの男性なんですね。聞けばこのパニオロは、新天地ハワイに戸惑いながらも現地の文化を尊重し、またハワイの人々も尊敬をもって彼らを受け入れたといいます。メキシコとハワイの異文化交流の象徴、パニオロ。アメリカのバーボンとハワイのパイナップル蒸留酒というふたつの文化が混ざり合って生まれたこの珠玉のウイスキーには、ぴったりの名前なのです。


BRAND ブランド紹介

HALIIMAILE DISTILLING
ハリイマイレディスティリング マウイ島

マウイゴールドパイナップルの畑のすぐ隣にある蒸留所。看板商品は、マウイゴールドとマウイ島の天然水でつくるパイナップルウォッカ「パウ」です。これをケンタッキー産3年熟成のバーボンとブレンドし、さらに熟成させたパイナップルウイスキー「パニオロ」も大人気。2019年にリタイヤした父の跡を継ぎ、コーリー・ニグバーが主任蒸留士を務めます。