2022 05.03 tue

リリコイを収穫したら
一家総出でワインづくり
カウパカルアの流儀

Lilikoi Comes from the Family Property
This Is How They Make Kaupakalua Fruit Wine
KAUPAKALUA WINE&LIQUOR

1年中強い風が吹き、豊富な雨量を誇る、マウイ島北部カウパカルア。主にこの場所でとれたフルーツを使ってフルーツワインを作っているのが、カウパカルア ワイン&リカーです。
「うちの主力は、リリコイワイン。パッションフルーツを使ったワインだね」
代表のレオ・カイレスはそう話します。
「リリコイシーズンは初夏から始まって、大体3、4カ月は収穫ができるよ」
ゼリー状の果肉部分に、たくさんの種が含まれているリリコイ。種を取り除く作業は、家族総出でおこなうのだといいます。

発酵、おり引き、瓶詰め

「うちの敷地内でたくさんとれるんだ。種を取り除いたらイーストを加えて発酵させて、発酵のための糖分が足りない場合は砂糖を足す。常に成分値を測定しながら発酵させるんだ。そうして2週間ほど置いたら、最初の『おり引き』。上澄みだけをとって、沈殿物を取り除くよ」
そのあともう一度おり引きをして、瓶詰。約30日で完成するといいます。
「ぶどうのワインと同じように熟成させることもできる。実際の製品化はまだだけどね」
収穫量の多いリリコイ。すぐワインに加工できない場合は、冷凍保存しておくといいます。
「そうすることで、シーズン以外もワインをつくることができる。なので、リリコイワインは年間を通して安定的に製造できるんだよ」

グアバ、チェリー、サボテンの実?

リリコイのほかに、4種類のフルーツワインをつくるカウパカルア ワイン&リカー。
「グアバ、ブラックチェリーは、リリコイと同じように、うちの土地で収穫されたくだものを使っているよ」
グアバワイン、ブラックチェリーワインなんて、聞いているだけでおいしそうです。
「ストロベリーグアバっていうのもあって、これは友達の土地でとれたものを使っている。あと、珍しいところで、サボテンの実を使ったワインもあるよ」
サボテンの実と聞くとびっくりしますが、最近ではポピュラーになったドラゴンフルーツも、じつはサボテンの実。レオが原材料としているのはこれとは別の種類ですが、マウイ島クラでとれるものを使っているといいます。
「原材料は、どれも正真正銘マウイ産。この土地の土壌や、水。そういうこの場所ならではのフレーバーを、ダイレクトに味わってもらえると思うよ」
レオが家族とつくり出すクラフトワイン、ぜひ一度試してみてください。

BRAND ブランド紹介

KAUPAKALUA WINE&LIQUOR
カウパカルアワイン&リキュール マウイ島

マウイ島北部、カウパカルアにあるワイナリー。一度は禁酒法の影響で廃業した1905年創業のマウイ島初のワイナリーを、カイレスファミリーが復活させました。旧ワイナリーのあった土地に暮らす彼らは、ワインづくりの盛んなポルトガルからの移民の血筋。家族に伝わるレシピをもとに、リリコイ、グアバなどを使ったフルーツワインを製造しています。