2021 12.14 tue

ニューギニアに注目!?
ハワイの焙煎士が語る
コーヒー原産国のいま

New World for Coffee Farming?
Papua New Guinea Is on its Rise
ALFRED’S COFFEE

「コロンビア、ニカラグア、ガテマラ、ホンジュラス、エルサルバトル、メキシコ、ブラジル、ペルー…、中南米が多いね。あとはインドネシア」
生豆を仕入れているコーヒー原産地について尋ねると、焙煎士のアルフレッド・コッシーナはすらすらと国名を挙げていきます。「ハワイのコーヒーロースター」と言うと勘違いされることが多いのですが、彼はハワイで焙煎をおこなうロースター。ハワイ産も含めて世界中から豆を仕入れ、それを顧客のオーダーに合わせてブレンド、焙煎していくのがお仕事です。
「メキシコ産はかつて、世界のコーヒー豆の味の基準だったこともあるんだよ」
ブラジルやコロンビアといった国に比べて、メキシコに対してコーヒーのイメージをもっている人は少ないかもしれません。しかし中米に位置するこの国は、コーヒー生産が可能とされる赤道南北20度の「コーヒーベルト」に該当。加えて国境を渡ればすぐアメリカ本土という立地的優位性もあり、歴史的にコーヒー栽培が盛んにおこなわれてきました。

太平洋のコーヒー仲間

「もっとも高値がつくコーヒー豆は、イエメン産かな」
意外でしょ、とアルフレッドは得意げに笑います。
「イエメンはコーヒー発祥とされる国のひとつ。だから希少価値が高い」
しかし内戦の影響もあり、いまイエメンの豆を入手するのはほぼ不可能なんだそうです。
「あと、アフリカの豆もアメリカには輸入できない。とても残念なことだよ」
スワジランドで農業支援やコーヒーの栽培指導の活動をしているアルフレッド。自分がサポートした農家の豆をぜひとも焙煎して味わい、たくさんの人と共有したいのはやまやま。しかし現在のアメリカ食品医薬品局のルールでは、食の安全の観点からアフリカ産の豆は輸入できないのだそうです。
「最近注目しているのはパプアニューギニア。サンプルを取り寄せて飲んでみたんだけど、もう最高。すっごくマイルドで、酸が強すぎず、飲みやすいコーヒーだった」
ニューギニアでは政府がコーヒー農家の支援をおこなっており、以前ハワイ政府がハワイ島コナのコーヒー農家を支援した「コナコーヒープログラム」が参考にされたといいます。
ハワイと同じ太平洋の島国であるパプアニューギニア。だからスムーズで穏やかな飲み口が似ているのかもね、アルフレッドはどこかうれしそうに微笑みます。

BRAND ブランド紹介

ALFRED’S COFFEE
アルフレッズコーヒー オアフ島

ハワイの有名ホテル・レストラン100社以上にオリジナル焙煎のコーヒー豆を提供しているロースター、アルフレッド・コッシーナ。1983年からコーヒーの世界に携わり、いまやハワイのコーヒー業界になくてはならない人となりました。ガイドブックにはまず載らない、知る人ぞ知るコーヒー職人である彼の日本限定オリジナルブランド。