「ヤギのミルクを使ったチョコレートです」
そう言って試食をおすすめすると、たいていのお客様に目を白黒されてしまいます。口に入れると、カカオの重層的な味わいの奥に、確かに感じるゴートミルク特有のテイスト。クリーミーで力強く、言うなれば「チョコレートチーズケーキ」のよう。ほかにはまずない、オアフ島「マノアチョコレート」の贈るユニークなフレーバーです。
上質カカオにプラスして
マノアチョコレートは、世界中から高品質なカカオ豆を仕入れてチョコレートをつくる、いわゆるビーントゥバーのブランド。ハワイ、エクアドル、タンザニア、ドミニカ、ペルー…。単一産地のカカオのみで豆の味の違いを楽しむ「シングルオリジンバー」の他、フレーバーやトッピングをほどこした「インクルージョンバー」も人気です。ヤギのミルクを使った「ゴートミルクバー」は、このインクルージョンバーのひとつ。69%カカオ、11%ゴートミルク、20%砂糖というシンプルな原料で構成されています。ヤギのチーズが大好きだというオーナー・ディランの、牛の代わりにヤギのミルクを使ったらどうだろう?というアイデアから生まれた商品です。
個性には個性を
「私はこの商品を、『チーズボードチョコレート』って呼んでいるわ」
ディランの奥様でチョコレートソムリエのタミーはそう話します。おつまみとして、チーズやドライフルーツと一緒に並べて楽しむのにぴったりのチョコレート、そういうことです。
「私のおすすめは、ボディのある白ワイン。ゴートミルクのもつ独特の香りに負けないキャラクターをもった白がいいと思う。ボルドーのソービニヨンブラン、あとアルゼンチンのセミヨンなんかもぴったりね」
チョコレートのベースがダークなので、赤ワインももちろん合うとのこと。
「ブルゴーニュの赤。ガメイとか、ちょっと土っぽいアーシーなニュアンスのピノノワールとか」
もはやお菓子というよりも食事のようなチョコレート。そう評されるオンリーワンの味を、お好みのワインと共に楽しんでみませんか?