2020 01.24 fri

ガイドブックに
載らないハワイ
リアルな移民の歴史

Kauai Kookie Museum Shop
Tells You the Real Story of “Nikkei”
KAUAI KOOKIE

ハワイ旅行に出かけるとなったら、どんなふうに情報収集をしますか? まずはネットで検索?いやいや、やっぱりガイドブックを一冊買ってドッグイヤー…なんて人もいるでしょう。でも、本やWEBサイトに載っていない場所でも、とっても興味深いスポットがいろいろあるのです。

50年以上の歴史をもつクッキー

島の東に位置するカウアイの玄関口、リフエ空港から車で西へ30分。「エレエレ」というかわいらしい名前の町に、「ポートアレン」と呼ばれる小さな港があります。ここに店を構えるのが「カウアイクッキー」。1965年に日系2世のメーベル・ハシサカが創業して以来、50年以上にわたり愛されているカウアイ島を代表するクッキーメーカーです。ファクトリーショップはここから5分ほどの別の場所にあるのですが、この「ポートアレン店」がおもしろいのです。

倉庫の中のわくわく

壁に複数のお店のサインが躍る倉庫のような大きな建物。ハイビスカスのついたカウアイクッキーのロゴはよく目立ちます。中に入ると、高い天井に大きなファンがゆったりと周り、その下にはさながら小さな町のようなショップスペースが。クッキーだけではなく、ロゴをあしらったオリジナルデザインのTシャツなども販売されています。

移民の歴史がずらり

このショップスペースの横にあるのが、じつは今回もっともフィーチャーしたいスポット。カウアイクッキーをつくったファミリーの足跡を軸に、日系移民のことが学べるさまざまな展示がされた小さなミュージアムです。
「おじいちゃんとおばあちゃんは、最初さとうきび畑で働いていたの。この写真はおじいちゃん。おばあちゃんはさとうきびをカットしておじいちゃんの背中に積む、おじいちゃんはそれを運ぶ。すごい重労働よ」
展示された当時の写真を指さしながら、3世のアンが教えてくれます。彼女はいま姉のルースと一緒に、母メーベルの始めたカウアイクッキーを切り盛りしています。

お弁当箱にも年季

ほかにも、さとうきびワーカーが当時使っていた実際のお弁当箱や、当時写真の交換だけで結婚した「シャシンハナヨメ」に関する資料なども見ることができるこの施設。派手な施設ではありません。でも、よりリアルなハワイの歴史を目の当たりにできる貴重な場所。カウアイを訪れたら、ぜひ。

● Kauai Kookie Port Allen Marina
1-4350 Waialo Road, Unit 1 Eleele, Hawaii 96705
9:00~17:00 ※アメリカの祝日など休業あり

この商品にまつわる出来事

BRAND ブランド紹介

KAUAI KOOKIE
カウアイクッキー カウアイ島

1965年に日系2世のメーベル・ハシサカが創業した老舗クッキーブランド。始めは家族の経営する食料品店でお客さんのために焼き始めたというクッキーでしたが、いまやハワイを代表する人気ブランドに。ドレッシングのラインナップも立ち上げ、20年以上にわたりそのトロピカルなフレーバーを届けています。現在はメーベルの娘、ルースとアンが運営。